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岩田の爆走日記『ちょっと!あのねぇ』 過去ログ H19/2/1~H19/2/10まで

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はじめてお越しの方へ


◆ ネタが尽きぬゴシップ本  平成19年2月10日(土)


 『回転寿司「激安ネタ」のカラクリ(吾妻博勝著,宝島社)』という本を読みました。
先日から申しておりますように、最近は『食の裏側』『食品のカラクリ』という類の本が売れているようです。

 業界の裏側というのは、それを知らない者にとっては恐いモノ見たさの心理も働き、興味深いところです。

 私も、このコラムで消費者のみなさんにお知らせすべきこと、明らかにしておきたいことをかなり好き勝手に書いておりますので、上記の書籍と同じ狙い目があることは否定しません。

 ところで冒頭の『回転寿司「激安ネタ」のカラクリ』ですが、内容は推して知るべし、消費者が驚きそうな「カラクリ」がつぎつぎと書き立てられています。残念ながら、私は寿司ネタまでは門外漢ですので、どこからどこまでが事実で、現在はどうなのか、すべてがそうなのか、などの判断は出来ません。

 しかし、この本も同種の本と同じ嫌悪感を持ちました。

 本書の「まえがき」でも、如何に回転寿司がネタを偽装し、企業努力を怠っているかを追及しつつ、うわすべりの言葉によって、論点が分からなくなっています。

〈産地偽装だけでなく、アナゴの代わりにウミヘビを使ったり、化け物のような面構えの深海魚を高級魚のヒラメ、アイナメとして出す。〉

「化け物のような面構え」は、人間の、あるいは著者個人の美醜感覚にすぎず、偽装問題とは関係がありません。

 また、さらに問題なのは〈もっとも、本書に書かれていることは、すべての回転ずし店に当てはまるわけではない。なかには、一般の寿司店以上に、立派なネタを使っている店もあるからだ。〉とあります。

「?」と思いましたね。「一般の寿司店以上に、立派なネタを使っている」という、その良心的な店はどこなのかと。ホンモノとニセモノの区別がつかないから消費者は騙されるのです。つまり、良心的な店が必ずしも消費者から正しく認知され、繁盛するのではないことは先刻も承知。回転寿司は、一般の寿司店より安価ですから、‘立派なネタを使っている店’はそれなりに経営的な無理も強いられているだろうと慮るわけです。またそういう店は得てして、大手ではないでしょう。

とすれば、このような告発本の煽りによって、真面目で良心的な店こそが、まさに‘風評被害’を受けます。そしてよもや閉店に追い込まれてしまえば、結局、その店のお客さんも迷惑することになるのです。

 私は、このコラムで物事を議論する場合、必要に応じて、企業でも人物でも実名を挙げています。あやふやだと、私の責任は軽減されますが、読者にあらぬ不安や不信感を与えますし、他の真面目な企業や人々にも迷惑がかかります。

 時流に乗って、「裏側」や「カラクリ」で儲けるのは良いとしても、プロのライターや出版社であれば、なおさらのこと、そういった点を認識し、社会の木鐸としての役割を果たしてほしいと思いました。


◆ 機械より機会 揚げ足より真意  平成19年2月8日(木)


「特に、今度我々が考えている2030年ということになりますと、2030年に例えばまあ20歳になる人を考えると、今いくつ、もう7、8歳になってなくてはいけないんですよ。もう生まれちゃってるんですよ。30年(2030年)のときに20歳で頑張っている人とか、やってくれる人はですね。
 そういうようなことで、後は、産む機械って言ってはなんだけども、装置の数がもう決っちゃったということになると、機械って言っちゃ何だけど、機械って言ってごめんなさいね。その産む役目の人が1人あたまで頑張ってもらうしかないんですよ。みなさん、もうね、役人の人からいわれるんですが、2030年には大臣、勝負は決っているんです。こう言われちゃうんです」。

               (H.19.1.27 島根県松江市で行われた自民党県議の決起集会にて)
 
「若い人たちの雇用形態が、例えば婚姻状況などに強い相関関係を持ち、雇用が安定すれば婚姻率も高まるような状況なので、まず若者に安定した雇用の場を与えていかなければいけない。また、女性あるいは一緒の所帯に住む世帯の家計が、子どもを持つことで厳しい条件になるので、それらを軽減する経済的支援も必要だろう。もう一つは、やはり家庭を営み、子どもを育てることには人生の喜びのようなものがあるという意識の面も若い人たちがとらえることが必要だろう。そういうことを政策として考えていかなければならない。他方、当人の若い人たちは結婚をしたい、それから子どもを2人以上持ちたいという極めて健全な状況にいるわけだから、本当にそういう若者の健全な、なんというか希望というものに我々がフィットした政策を出していくことが非常に大事だと思っている」。
                                
(H.19.2.6 閣議後の記者会見にて)

 いきなり、長い引用で申し訳ありません。今、野党から集中砲火を浴びている柳澤伯夫 厚生労働大臣の発言をなるべく忠実に再現しました。新聞やテレビでは「女性は産む機械」「結婚・子供2人以上極めて健全」という見出しで報じ、その言葉を問題にしています。

 所詮、政治家や官僚というのは厚貌深情(こうぼうしんじょう)の見本で、本心がどこにあるのかを知ることは難しいものです。善意で考えて、仮に物のたとえであるにしても「機械」という表現は大変不適切だと私は思います。まあしかし、それに調子に乗った辻元清美議員の発言「全女性を代表して…」のほうが、よほど多くの女性から反感を買いそうな気がしましたし、かつて田中真紀子議員が安倍晋三氏に対し、「種無し南瓜!種無し南瓜に何が分かるか!」と公言したことなどは、品がないと言うより論外だと思いますけど。

 つぎに続く「健全」。
「ほなら、結婚してへんモンや、2人以上の子供を持ってへんモンは健全やないんかい!」と突っ込みを入れるのは、これはもうインネンに近いレベルでしょう。

 みなさんは、今回の柳澤発言に関して、上記のような全体像をご存じだったでしょうか。

 念のため申しますが、私は柳澤氏の支持者でも味方でもありません。

 私は、この柳澤発言について、いろいろな思いが湧いてきます。

 まず、薬事法を盾に「言葉狩り」をする厚生労働省への疑問。たしかに悪徳商法や、インチキ商品が多いせいなのでしょうけれど、私たち健康食品会社に対する厚生労働省の姿勢は、もはやイジメですらあります。私たちはお客様に商品を説明する際にも言葉使いに大変な注意を払います。「○○は△△とかにもいいんですか?」「ええ」という何気ない会話でも、お役所からはガツンと怒られます。そのあたりのことを熟知しているマスコミは、わざと「○○は△△に効くんですか?効かないんですか?」と詰問します。「効きます」と答えれば薬事法違反、答えなければ如何にも商品が怪しいかのように書きます。

・厚生労働省のみなさん、おたくの柳澤大臣が今、その状況に置かれているように、あまり前後の文脈や流れを無視して一部の言葉を捉え、私たちを締め上げるのはやめてください。

・この発言に端を発し、審議を拒否した議員の方々、信念があっての行動ならば、堂々とその期間の報酬を返上してください。そうでなければ単なる職場放棄です。

・そして、いつものごとく世論を煽動するマスコミのみなさん。今回の件にしても、きちっと概要が把握出来る程度に前後の発言を掲げて、読者や視聴者に問題の本質を問うてください。


◆ 人の健康 地球の健康  平成19年2月6日(火)


玩具販売大手「日本トイザらス」が販売した塩化ビニール製のおもちゃから、食品衛生法で使用が禁じられている「フタル酸ジエチルヘキシル(以降 DEHPと略)」が検出されました。

この物質は、合成樹脂の可塑剤、つまり合成樹脂を成形する際に、樹脂を柔らかくする目的で使われています。建材、電線の被覆材、農業用のビニール、塗料など、あらゆるものに使用されています。

しかしDEHPは、内分泌攪乱物質(通称、環境ホルモン)の疑いがあり、玩具の場合、子供が口にするおそれがあるので、食品衛生法でその使用が禁止されているのです。

このDEHPと当社が何か関係があるのかということなのですけれど、これまた、意外なことに深く関係があるのです。

今から6年前、当社と崇城大学の研究グループは、このDEHPを短時間に完全分解する細菌を発見しました。現在は、分解酵素を単離し遺伝子まで特定されました。これらの研究成果は学会や論文に発表するとともに特許も申請しています。

私たちは、人々の健康のみならず、人類が文明の発達という大儀のもとに汚してしまった地球環境の改善に少しでも役立てばと願い、コツコツと今日も研究を続けています。


〈特許申請〉
藤井隆夫,杉野浩幸,岩田眞人:特開2002-142754, フタル酸エステルを消失させる能力を有する細菌

藤井隆夫,杉野浩幸,岩田眞人:特開2006-055014, フタル酸モノ-2-エチルヘキシル(MEHP)エステラーゼおよびその使用


〈論文〉
Tuguhiro Nishioka, Makoto Iwata, Takuya Imaoka, Maiko Mutoh, Yoshihiro Egashira, Takashi Nishiyama, Takashi Shin, and Takao Fujii. 2006. A Mono-2-Ethylhexyl Phthalate Hydorolase from a Gordonia sp. That Is Able To Dissimilate Di-2-Ethylhexyl Phthalate. Appl.Environ.Microbiol. 72:2394-2399.


◆ 衛生管理  平成19年2月5日(月)


不二家問題の解決、「あるある大事典Ⅱ」の捏造事件の解明は、まだなかなか進んでいないようです。このふたつの出来事を鑑みるに、少し違う面で興味を持ちました。

不二家埼玉工場では、従業員の研修がほとんどなかったとのことです。また、「あるある大事典Ⅱ」の放映以降、納豆の製造が追いつかず、急遽、アルバイトや社員を募集して対応したことが業者のインタビューのなかで紹介されていました。

これには別の意味で驚きました。
たとえば、うちの会社では約3か月の研修期間があります。しかも業務に携わる人すべてが「食品衛生責任者」の資格を取得しています。これは飲食業を営むために必要な資格です。つまり4時間のパートさんから正社員まで、全員がその資格を持っているということです。

そこまでする目的は、もちろん第一に衛生管理の知識を修得することであり、衛生意識の向上です。そして第二に、プロ意識の自覚です。安易に採用され、すぐに一人前になれるわけではありません。研修、資格の取得、実践での応用…。ひとり一人がプロとして仕事をする。そこから生み出されたものが、アイ・エム・ビーの商品です。


◆ いま見直されるアガリクス  平成19年2月3日(土)


 昨日(2月2日)は、アガリクス・ブラゼイ協議会の会議に出席してきました。
高品質のアガリクスを普及させるために、協議会では厳格な安全性基準を定め、各企業にそれを守ってもらおうと進めています。


昨年の風評被害で、業界全体が大きなダメージを受けましたが、アガリクスの良さを一番ご存じなのはご利用者です。当社でも、しばらく飲用を中止されていた方が、徐々に戻ってきてくださっており、本当に有難いことと感謝しています。

それにしても風評被害というものは、なかなか解消しません。

憲法では「言論の自由」「表現の自由」が保障されているのに、かたや捏造でも誇張でもない事実、お客様からのご意見・ご感想の文言すら、薬事法を盾に、言葉狩り、揚げ足取りをする行政の姿勢には強い疑念を抱いています

病院に見放された、余命○か月と告げられた、そういった方や家族が何かにすがろう、何かに希望を賭けたいと思われるのは自然なことです。問題は、そこに付け入って儲けようとする人や業者の姿勢でしょう。

それらを排除しなければならないとするところまでは私も同じ考えです。しかし、だからと言って、絶望の淵にいる人から、さらにわずかな希望と可能性を奪いさることが善なのかというと、それは違います。必ずしも正論=善ではありません。さらに言えば、法律は世の中で「してはいけないこと」を規定しているけれども、それだけでは人間としてのあり方や善・悪を論じることは出来ないということです。

アガリクス製品を販売してこの十年近い歳月のなかで、百や千どころではない、たくさんのお客様から、喜びの葉書や手紙、お電話をいただいています。「アガリクスのお陰で…」「アイ・エム・ビーを信じて良かった…」などの言葉に、私たちのほうこそどれだけ勇気づけられたか分かりません。

みなさまからのご支持がある限り、私たちはがんばります。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。


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