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岩田の爆走日記『ちょっと!あのねぇ』 過去ログ H19/7/1~H20/12/31まで

以前掲載したものを再度そのまま掲載しております。
文中のリンクが切れていたり、現在販売していない商品もございます。
ご容赦ください。


はじめてお越しの方へ


◆ 科学的データが明かす「キノコキトサン」の秘密。  平成19年12月29日(月)

いよいよ今年もあと数日。
みなさまにおかれましては、どんな一年間だったでしょうか…。

テレビや新聞でもあまり良い話が聞かれない昨今、私が知人友人と会話したあと、互いにかけ合う最後のあいさつは、「くれぐれも身体には気をつけてください」です。
周囲の状況を変えるのはなかなかむずかしいかも知れませんが、いくらか自分で努力が可能なのは、事故やケガに気をつけること、自分の健康管理をすることではないかと思います。

昨日、お客様から以下のような報道があることをご教示いただきました。
【ヘルシーリポート:キノコキトサン メタボの敵、内臓脂肪を燃焼】
http://mainichi.jp/life/health/news/20081227ddm010100139000c.html
高脂血や高血糖、高血圧などを特徴とするメタボリックシンドロームにならないために最も重要なことは肥満防止だ。メタボリックシンドロームが内臓脂肪症候群と呼ばれるように、特におなかの内臓脂肪が増えると要注意だ。肥満防止の基本はバランスのとれた食事と運動だが、キノコに含まれる繊維の一種のキノコキトサンが内臓脂肪の代謝に関係することが分かってきた。
(以下略)

(毎日新聞 2008年12月27日 東京朝刊)
キノコに含まれるキノコキトサンが、肥満解消のほか、内臓脂肪を減少させる作用、血糖値を下げる作用などがあることが分かったという内容です。研究報告者は、渡邉泰雄・日本薬科大学薬学部教授(薬理学)。

これまでにも、キノコキトサンの効果については、鳥取大学医学部等からも同様の研究結果が報告されていますので、さらにその信頼性が高まってきたと言えるでしょう。

当社でも早くからキノコキトサンには注目しており、キノコキトサンを配合した『きのこキトサンダイエットSSS』を販売しております。2年前には、私自身もモニターとなって体重の変化を記録しました。

【ダイエット奮闘記】
http://www.mush-imb.co.jp/column/daietcolumn.html

運動不足でしかも過食になりがちなこの時期、「どうも気になるなぁ…」と思われる方は、
ぜひお試しください。

【きのこキトサンダイエットSSS】
http://www.mush-imb.co.jp/commodity/kinokokitosan.html


◆ (寄稿文) 『食について見直す』  平成19年12月8日(月)

寒い日が続きますが、みなさんお変わりございませんか。
本日の日記は、私の親友でもある京都府、(財)高雄病院 薬局長 辻 孝三郎先生の寄稿文を掲載させていただきます。
食について見直す

我が国の食料自給率(カロリー・ベース)は、過去10年にわたって40%程度の低レベルにあり、実に半分以上の食べ物を外国から輸入しています。しかし、多くの国民は、この数値を知りつつも、あまりその重大さに気づいていないように思われます。

自給率が下がった原因はさまざまですが、まず当然ながら、国内での生産量が減少したことです。その裏にはがんばって農作物をつくっても生活が成り立たない生産者の姿があります。

また、自動化や効率化によって低価格化が可能な工業製品に対し、農林水産物の生産効率がそれに合わせることは出来ません。そのため、食品工業界としては、安価な輸入品に頼らざるを得ないということになるのでしょう。

しかしながら、各国の国家体制、管理体制の違いにより、ここ最近でも、汚染米、農薬混入冷凍食品事件だけでなく、つぎからつぎへとイタチごっこのように食の安全が崩壊しており、何かと心配です。ようやく国内自給率を60%まで持っていこうという国の考えが示されたので、おおいに期待しているところです。
食べることと生きることはイコールです。「食」が健全な心身をつくり、その「食」は、時として病気を治す「医」の役割も果たしています。これがいわゆる『医食同源』の考え方です。

私の友人であるアイ・エム・ビー㈱の岩田氏は、すでに十代の頃から、そういった食の問題について熱い考えを持たれていた人物です。
現在は、ご存じのとおり「アガリクス」を中心としたキノコを主に生産されていますが、輸入品や他社が生産するものとはまったく違い、素晴らしく味が良く、安全面に対しても十分に対処。もちろん、そうしてつくられた製品が身体に良いことは言うまでもありません。しかし本当の正義とは別に、真面目に物をつくり、販売している人々が逆に厳しい思いをすることも現実です。
私は、全国の善良なる生産者や企業を心から応援しています。正しい意識を持ったお客様が必ず支えてくれる、そう信じています。

最後になりましたが、信楽焼の粘土で『手轆轤(てろくろ)』にて私が作製したお地蔵様をご覧ください。何の宗教・宗旨とも関係ありません。食の安全、医食同源を心得とし、みなさまのご健康を願いながら造形したものです。
財団法人 高雄病院
薬局長 辻 孝三郎


◆ お待たせしました。『薔薇の美肌石鹸』。  平成19年11月25日(火)

当社が「化粧品製造販売業」の許可を受け、せっけん、化粧品関連商品の開発を本格的に取り組みはじめたのが3年前。それ以来、バイオを研究する当社らしく、またお客様の幅広いニーズにあった洗顔石鹸を求めて、美容専門家、皮フ科専門医らの意見を取り入れながら、何度も試行錯誤を繰り返しました。

まず社員やその関係者らが、実際に使ってみて、厳しい評価をくだす…。
身贔屓は一切ありません。お世辞を言ったところで、「使い心地に納得できず、自分自身が進んで使う気になれない」というような商品を売り出しても、結果は目に見えています。そういう意味では、誰よりも厳しい評価と言えるでしょう。些細な点でも悪いところを探し出すぐらいの気持ちで、試験を繰り返しました。

そしてある程度、原型が出来たところで、第三者にも評価を依頼し、最終調整。
改善を重ねてようやく完成したのが『薔薇の美肌石鹸』です。

世界最高級を誇るダマスクローズやノバラの香りが心に染みいるように癒しをもたらせます。
そして、世に数多ある洗顔石鹸、洗顔料と一線を画す配合成分が、徳島文理大学 杣(そま)源一郎教授らによる長年の研究成果の賜物、『〈特許成分〉 小麦発酵抽出物(コムギ粉発酵エキス)』です。バイオのアイ・エム・ビー㈱ならではのこだわりです。

『小麦発酵抽出物』は肌組織の活性化や有効性について医学・薬学的に多くの効能効果が検証されており、スキンケアには最適な成分。

その他さらに、ローヤルゼリーエキス、ハチミツ、ホホバオイル、スクワラン、コラーゲン、セラミド、ヒアルロン酸、トコフェロール(ビタミンE)、エラスチン、アミノ酸、ミカンエキス、カミツレエキス、リンゴエキスなど、どれひとつをとっても、それだけで新たな洗顔石鹸をつくることができるというぐらい、贅沢な成分を配合しました。

・他の洗顔石鹸を使うと、額や頬にブツブツが出てくるのにこの『美肌石鹸』なら出てきません。
・最近はモチモチした泡が流行ですが、こんなに弾力があってきめ細やかな泡ははじめてです。
・バラの香りがとても良い。毎日、使っても飽きがこないステキな石鹸。
・毛穴の黒ずみ、解消しました。
・「さっぱり感」と「しっとり感」、両方がひとつの石鹸で感じられるなんて不思議ですね!
・いつ発売ですか?ずっと使い続けたいので…。

いずれもモニター様からの声です。もちろん、どんなものにも体感には個人差がありますが、良い話だけを並べているというのではありません。

試作と改良を重ねた結果、モニターのみなさま(女性24名、男性6名 計30名)から「この石鹸なら購入したい。使い続けたい」という充分な満足感が得られたという報告だ、と御理解ください。

女性ばかりではなく、男性にも・・・。
かく言う私も愛用。
カミソリ用のシェービングフォームより肌に合っているので、洗顔ついでにシェービングも、という手抜きがOK \(^▽^)/ 。

自信を持ってお勧めします。『薔薇の美肌石鹸』


      
1個   2,380円(税込)     送料 500円(税込)
     2個   4,500円(税込)     送料 当社が負担いたします。

                            ※ お届けは12月初旬からとなります。


◆ ~しいたけ どんだけぇ~  平成20年11月12日(水)

今日は、『きのこ工房(R)』からのお知らせです。
当社『きのこ工房(R)』では、アガリクスをはじめ鳳尾茸やヤマブシタケなど10品目近くのキノコを栽培しています。栽培場にご来場のお客様は、「いやぁめずらしいキノコをたくさん見せていただきました!」とお喜びくださるのですが、日本で最もポピュラーなキノコと言えばやはり「しいたけ」です。

そのしいたけ、『きのこ工房』では、これまでごく少量をつくっていました。ところが昨今、国産しいたけの需要が増え、近隣のスーパーに、そのわずかな量を出荷しても、「『きのこ工房』のしいたけ」は、並べた瞬間に売れてしまいます。

出荷量が少ないので山積みにならず、新鮮だという利点はありますが、贔屓目なしに見ても、『きのこ工房』のしいたけは「おいしそう」です。いや、本当においしい!

当社で働いている私たちに、ささやかな役得があるとすれば、自分たちが心底から惚れ込んでつくったサプリメントと新鮮なキノコが直接買えることです。

自分の手で育てたキノコを収穫してすぐに食べられる…。
この喜びと幸せをぜひみなさまにも味わっていただきたいと願い、家庭でも手軽に栽培
できる
『しいたけ栽培セット』を販売しております。

「本当に栽培できるかなぁ…」とご心配の方もいらっしゃるかも知れません。
たしかに専用の栽培場と、ご家庭の環境では大きく条件が異なります。
そこで、お客様用『しいたけ栽培セット』には、しいたけ菌を培養する過程に工夫をこらし、キノコが発生しやすくなっています。もちろん、農薬や薬剤は一切使用していません。

このセットには、しいたけ菌が全体に拡がった「しいたけ菌床」のほか、「栽培用受け皿」
「スプレー」「栽培用袋」「栽培説明書」が入っています。1セットで収穫できるしいたけの量は、
およそ500~600g。栽培の条件を整えることによって、1kgまで挑戦が可能です。

                  

新鮮で美味しく、安全・安心、無農薬。
栄養成分から見れば、低カロリーで整腸やダイエットに良い食物繊維、疲れをとるビタミンB群、骨を強くするビタミンD、コレステロールを下げる働きがあるエルゴステロールも。

ご家庭で楽しみながら、しいたけを栽培してみませんか?お子様、お孫様向けにもどうぞ。
詳しくはこちらから


◆ 国産も 定義ひとつで できあがり。  平成20年10月25日(土)

最近の中国産食品の問題で、キノコ業界も国産回帰が見られます。
たとえば、一番流通量が多い「しいたけ」。
下図は生しいたけの国内生産量と輸入量を示したグラフです。
図.生しいたけの国内生産量と輸入数量の推移

平成19年度の国内生産量は、図に表示していませんが6万7,155トンと前年比1.2%微増して
います。

国産品が広まるのは、安全面や地産地消の観点からも良いことだと思いますが、実はそうも安堵していられないトリックも含まれています。

以下のQ&Aをご覧ください。
【生しいたけについて】
http://www.pref.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000006/6443/siitake.pdf
質問  『輸入されたほだ木や菌床を使用して生産を行った場合の表示はどのようになっていますか。』

答え  『国内で生産された場合は、原産地が日本になることから生産された都道府県等を原産地として表示することになります。』

つまり、中国でつくられた「ほだ木」や「菌床」を輸入し、単にキノコの発生だけを日本で行って「国産」と表記しているものもあるのです。
中国でキノコを発生させれば中国産となって売れなくなりますが、日本で発生させれば国産となってスーパーや消費者には喜ばれ、少しでも高く売れるという寸法…。日中両国の業者、『魚心あれば水心』というわけです。

そして、日本特用林産新興会によれば、今月(10月)の1日付で表示法が改正されたとのこと。

【「しいたけの品質表示Q&A(平成17年5月改訂版)」の一部改正について(平成20年10月1日付)】
http://www.nittokusin.jp/05_hakkan/img/qa_kaisei_h1705.pdf

Q30:海外で植菌(接種)されたしいたけ原木(ほだ木)又は菌床培地を完熟状態で輸入し、日本国内で発生させた生しいたけの原産地の記載方法を教えてください。

A:しいたけについても、他の農畜水産物と同様に「長いところルール」が適用され、植菌(接種)後、原木(ほだ木)や菌床培地を移動し、生産された場合は、植菌(接種)から最初の収穫が行われるまでの期間のうち、生産期間の一番長い場所が原産地となります。
このため、海外で植菌(接種)、培養された原木(ほだ木)や菌床培地を輸入し、日本国内で生しいたけの生産を行った場合の原産地は、輸入品となり「原産国名」を記載しなければなりません。


ここには、「長いところルール」が適用され、生産期間の一番長い場所が原産地になるという旨の記載があります。

笑止。
キノコ栽培は、菌を植える『培地(菌床)』の良否が極めて大きなウエイトを占めます。良質で、安全・安心なキノコを栽培するには、その培地(菌床)の生産地と培地原料こそが非常に重要なのです。その点が『他の農畜水産物』とまったく異なる点です。

どのようなものが原料として使われているか分からない培地を輸入し、日本でキノコを発生させ、それを「国産」と表示する…。「長いところルール」にしたがっていれば、今後もその表示が可能だということです。

ちょうど最近のメラミン混入事件を受け、日本国内の「焼きたてパン」や「ピザ」が、実は中国産冷凍生地を焼いたものだったことが発露しました(実際に生地からつくっておられる店にははなはだ迷惑なことですが…)。

消費者の求める安全安心とは、こんな言葉遊びではないはずです。


◆ ネタつきず 底なし偽装 どこまでも…。  平成20年9月22日(月)

「本当にやるヤツがいるんだなぁ…」と思わず溜息が出たのがメラミン入り乳製品&メラミン入り小麦粉の事件です。

これは、カビ米、農薬汚染米とは少し違った悪質さがあります。どちらがより悪質かというのではなく、悪質のベクトルが違うということです。以下、分かりやすく書くため、多少の誤謬があることはご了承ください。
食品中のタンパク質をはかるのは一般的に、「ケルダール法」という方法で行います。タンパク質はアミノ酸からできており、そのアミノ酸は炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、水素(H)、硫黄(S)から成り立っています。

いろんなアミノ酸が連なってタンパク質ができているわけですが、実際にタンパク質そのものをはかるというのは、複雑な分析操作が必要です。

そこでどうするかというと、平均的にタンパク質には、質量換算で窒素が約16%含まれていることが知られています(食品や農産物によってひらきがありますが、ここでは一般的な16%という数値を採用)。この窒素量をはかって、16%の逆数(100÷16=6.25)、つまり6.25を掛ければ、タンパク質の質量が推定できます。これがケルダール法の原理です。

乳製品や小麦タンパク製品には、品質基準として「タンパク質の含有量」が定められています。なかにはその基準を満たせませないものも出てきます。

ここでやおら登場したのが、「メラミン」。『割れない食器』の名のもと、メラミン樹脂製の茶碗やどんぶりがありますが、そのメラミン樹脂の原料です。
メラミンは、「C」の分子式をもつ化合物です。 そしてそのなかに含まれる窒素の比率は約67%です。

すなわちメラミンを添加すると、窒素量が高く検出され、計算上のタンパク質含量が高くなるという算段です(あくまで計算上)。
思いっきり要約します。

・タンパク質測定の基礎となる「窒素」をたくさん含むメラミンを添加して、計算上タンパク質が基準値に達しているかのように見せかけた-。
こんなカラクリは、食品分析のイロハであり、化学を少し学んだ者であれば誰でも知っています。ただ、「そんなことは絶対にやらないし、考えてもならない」ということです。

消費者は、完成された商品を購入します。途中の製造過程をすべて把握することはまずありません。私が消費者の立場でも同じことで、スーパーに行っても、必要な物を手早く買い物カゴに入れます。それができるのは、生産-製造-流通-販売に至るまで、すべてにおいて信用しているからです。

人が携わることに、‘絶対’はなく、謝罪しなければならない事態も発生します。
しかし、ハナッから消費者(国民)が信用・信頼しているという善意の前提をあざむく者は、業者であれ、公務員であれ、政治家であれ、許せないですね。


◆ 人が持つ 免疫力の 謎不思議。  平成20年9月6日(土)

9月1日から3日まで兵庫県姫路市に出張しておりました。
最近は、インターネットの普及で、乗り物や宿泊の予約も大変便利になりましたね。
今回も泊まったビジネスホテルは、ネットで予約しましたが、到着してやや驚き。
国宝 姫路城

隣が「個室付き特殊浴場」で、向かいがピンサロ、裏側はエステ。う~ん、なかなかの立地条件。そういう繁華街にも関わらず、部屋内は閑静だったので快適でした(朝食付き5000円也)。

えっと、こんなところで申し開きをするつもりはありませんが、コンビニ以外には、どこにも行かず、所用を終えたあとは部屋で読書、といういつものパターン。
閑話休題。
今回は、いつもお世話になっている取引先への訪問と合わせて、『永井史郎博士講演会』に参加。

永井史郎先生は、元日本生物工学会の会長で広島大学名誉教授、そして我が国を代表する醗酵工学の世界的権威です。

十二年前、私は生物工学会で講演をしました。私以外の演者はみな、大学の教授や一流企業の研究者。零細企業の青二才は私だけ…。 何をどう話したのか明確ではありませんが、「笑われた」ことだけは覚えています。

講演後、「いやぁ~面白かった。私は、アナタのような人が好きなんでねぇ。ハハハ、ああ面白かった~」という満面の笑顔をした人物が、私に話しかけてくださいました。

「楽しんでいただけてなによりです。失礼ですが先生のお名前は…」
「永井っていいます」。

あわわわ…。
これが、永井史郎先生との出会いです。
それ以来、深い交流が生まれ、一緒に食べに行ったり温泉に行ったり、共同研究も。その永井先生が、「食と健康・免疫」をテーマに講演をなさるということで、今回の出張と合わせて拝聴する予定を入れました。
永井史郎先生
主催は『木元聖花漢方食品研究所(株式会社 マルセイ)※』。永井先生は、現在、同社の相談役に就かれて研究をバックアップされています。
※URL http://www.marusei-jp.com/index.html
木元聖花さんとは、これまた数奇な御縁で、十年前、はじめてお会いしたときの姓は姜(ジャン)さん。中国からの国費留学生として永井先生のもとで学び、その後も日本で仕事をなさって、たくさんの研究開発を行い、大きな成果をあげておられます。当社が販売している醗酵アガリクスもそのなかから生まれたもののひとつです。

そう言えば、まだ「姜聖花(ジャン・セイカ)さん」とお呼びしていたころ、私が「今年もジャンジャン、研究セイカを出してください」とイタズラ書きをして送ったお年玉付き年賀ハガキが、‘お年玉切手シート’に当選していたという話も思い出しました。

現在は、ご主人である木元正均社長とともに『自分の健康は自分自身でつくること』をテーマに木元聖花漢方食品研究所(株式会社 マルセイ)を設立されています。木元社長が、やはり大変素晴らしい人物で、パワフル&タフネス、お話をお聞きしているだけで元気が出ること間違いなし。
講演会場はビッシリと満員。
本当はとても難しい‘免疫とは何か?’という話題から、‘免疫力を高める方法’について一般の人に対して分かりやすく話されましたが、それはもう、さすがに「達人」の域。

講演の内容に関しては、木元聖花さんがとても簡潔に要約されていますので、ぜひこちらをご覧下さい
http://www.marusei-jp.com/index.html)。
永井史郎博士講演会

免疫力を高めるには、むやみにクスリに頼らず、まずは食を含む生活習慣を整えること、そして、いつも明るく、前向きで、笑顔を絶やさず、元気を出すことが大切…。それを改めて見直す機会を得ました。


◆ 記憶力 「カレーでアップ」 忘れずに…。  平成20年8月19日(火)

【カレーを食べて記憶力アップ…アルツハイマー予防に期待】
武蔵野大は18日、米ソーク研究所との共同研究で、カレーのスパイスの一種ターメリック(ウコン)から作った化合物に記憶力を高める効果があることが動物実験でわかった、と発表した。

アルツハイマー病など脳疾患の予防などに役立つ成果として注目される。

同大薬学部の阿部和穂教授らは、インドでアルツハイマー病の患者が少ないことに着目。その秘密は食生活にあるとして、同国の代表的料理カレーに含まれる様々なスパイスの効果を調べたが、ターメリックに、加齢などによる脳の神経細胞の損傷を防ぐ働きがあることを確認したにとどまった。そこで研究チームは、米ソーク研究所がターメリックの成分(クルクミン)から作った新化合物「CNB―001」の効果をラットを使って調べた。

その結果、ターメリック由来の化合物を飲むと、飲まないラットに比べて、記憶力が高まっていることが観察できた。阿部教授は「新化合物は、脳の記憶にかかわる海馬部分を直接活性化している可能性が高い。今後は、安全性を確認し新薬の開発を目指したい」と話している。
(読売新聞2009/8/19)
ウコンに含まれるクルクミンの働きについては、これまでにもたくさん研究され、なかでも近年は、脳の活性化についての発表が続いています。

金沢大学医学部の山田正仁教授と小野賢二郎医師らによって2004年に、昨年(2007年)にはカリフォルニア大学ロサンゼルス校のミラン・フィアラ博士の研究チームからも記憶力のアップやアルツハイマー予防に期待できるのではないかという報告がなされています。

少し関連製品の説明を致しますと、当社の『活性記憶源(R)』には、ウコンから抽出したクルクミンのほかイチョウ葉エキス、ビタミンB群、C、Eが配合されています。

良いと分かっていても同じメニューばかりでは長続きしません。
「最近、物忘れが気になる」「受験まで正念場」など、『記憶』に興味のある方は、
ぜひ『活性記憶源(R)』を試してみられてはいかがでしょう。


リピート率が高い商品で、愛用者からは「体感のあるサプリメント」「他社の類似品より安価で成分が充実している」と好評です。


◆ 見上げてごらん 夜の星を  平成20年8月13日(水)

見上げてごらん 夜の星を
作詞:永六輔 作曲:いずみたく 歌:坂本九

見上げてごらん 夜の星を 小さな星の 小さな光りが
ささやかな幸せを うたってる

見上げてごらん 夜の星を ぼくらのように 名もない星が
ささやかな幸せを 祈ってる

手をつなごう ぼくと 追いかけよう 夢を
二人なら 苦しくなんかないさ

見上げてごらん 夜の星を 小さな星の 小さな光りが
ささやかな幸せを うたってる

見上げてごらん 夜の星を ぼくらのように 名もない星が
ささやかな幸せを 祈ってる

(JSRAC許諾第0509319-501)
私は坂本九さん(故人)のファンです。親しみを込めて国民が呼んだその名は「九ちゃん」。ご承知の通り九ちゃんは1985年8月12日に発生した日航機123便墜落事故に遭遇し、43歳の若さで急逝。しかし、九ちゃんを惜しむ声は、今も絶えず、誰からも好かれるキャラクターと満面の笑顔が忘れられることはありません。

九ちゃんと言えば、世界的にも有名な『上を向いて歩こう』をはじめヒット曲は数知れず。そのなかでも一曲を挙げるなら、私は迷わず『見上げてごらん夜の星を』を選びます。これは、昭和30年代、「金の卵」と称され、故郷を離れて都会に集団就職した少年少女、定時制の高校生たちを励ますためにつくられた曲とのこと(いずみたく著「体験的音楽論」大月書店)。

歌詞とメロディー、そして九ちゃんの歌声が見事にマッチし高度成長期の日本の夜空、工場の煙突から吹き出す水蒸気とも煤煙ともつかない煙が漂う…。その向こうにある、希望、夢、期待、不安などさまざまな思いを垣間見ているような気分に浸ります。
ペルセウス座流星群が最大になると予想された12日の夜から13日の明け方近くまで、私は会社の敷地内で、なんとか降り注ぐ流れ星を観察し、写真におさめようと粘りました。

直前まで雨が降っていましたので、条件は×。

日付が変わって13日午前1時を過ぎた頃から、少し雲が動き、北東の空に星がチラチラと見え始めました。結局、愛機アサヒペンタックスMXの出番はありませんでしたが、薄雲のうしろに5個、6個と流れ星を見ることができました。

‘流れ星に願いを’と思っていたのですが、タイミングがあわないうえに、せっかく長い軌跡をひきながら飛んでも、私の呂律(ろれつ)が回らなかったりで、うまく行きません。

言葉に出しているわけでもないのに、頭のなかでも呂律が回らないのですから、まったく困ったものです。

やがて空も白み始め、私の一人観望会は終わりました。
残念ながら今年のペルセウス座流星群は、写真撮影できませんでしたので、代わりにこれまで、会社の敷地内で撮った彗星の写真を掲載します。

ヘール・ボップ彗星
当社に突入せんばかりの勢いで飛来した。
1997年(平成9年)4月7日 18時40分頃 フジカラーSUPER G ACE 400
アサヒペンタックスMX 50mm F:1.7開放 露出:30秒(固定撮影)


マックホルツ彗星
プレアデス星団(すばる)の青色とアルデバランの橙色とともに彗星の緑色が美しい。
2004年(平成16年)1月4日 20時45分 フジカラーSUPERIA Venus 800
アサヒペンタックスMX 50mm F:1.7開放 露出:30秒(固定撮影)


◆ 生と死と 見つめることに 意味がある。  平成20年8月7日(木)

昨今、命(いのち)について考える出来事が続きます。
昭和20年8月6日は広島に、そして8月9日は長崎に原爆が投下された日です。63年の時がたっても、特に被爆者やその家族にとって悲しみが薄れることはありません。
また、家族のために、御国のためにと消えた英霊の魂。世界中が戦争状態だった以上、加害者でもある日本が犯した過ち、反省すべき点、質すべき点、それぞれ思うことはたくさんあります。

このところ、「仕事のことで悩んでいた」「親が相談に乗ってくれなかった」「有名になりたかった」などという理由で、無辜の人々を殺傷する事件が相次いでいます。

異口同音に「誰でもよかった」という供述。
しかし、被害者のほとんどは、犯人より体力的に劣る女性です。

マスコミは、こぞって派遣労働のあり方や「社会の格差」に原因を求めようとしているのは明々白々で、政府まで歩調を合わせています。

犯人がたった数日間しか勤めていなかった会社がマスコミの攻勢を受け、あたかも会社に非があったかのように報道するのは尋常ではありません。犯人が勤めていた会社に問題があるとすれば、「ムシャクシャしたから人を殺そうと思った」などという人物をウッカリと採用してしまったことでしょう。

おっと、ついこんな本音を書くから、「ブログの内容に政府行政批判等の問題多し。公共のHPにバナーを貼るには不適当」という判断が下るのかも知れません(笑)。

新聞やテレビでは、凄惨な事件が起こると、「命の大切さをもっと教えなければならない」という論調一色です。さて、具体的にどう教えるのですか?ぜひ私にもお教えいただきたい。

「なぜ人を殺したらダメなのか」という質問に答えられない教師が増え、それ自体が問題となっています。また、小学生の約3割が「人は死んでも生き返る」と回答したという調査結果が2006年12月 群馬県教委から発表されました。同様の調査は、各県でもたびたび行われ、いずれも驚くような結果が出ています。少しばかりのテコ入れで、「命の教育」が行きわたるとは、
ちょっと思えません。
私たちの会社では昨夏、オオクワガタやカブトムシの幼虫を希望者にプレゼントをするという企画を立てました。

ほとんどは好意的に受けとめられ、安心しましたが、一部では反発もありました。
「死んだらどうするのか?」という意見です。健康を謳う企業は、死という言葉に触れることすら暗黙のうちに忌避しているのが普通です。
しかし、綺麗事ばかりを並べ、「死」について直視せずに「健康」や「元気」などを語ることは出来ないと私は思っています。
オオクワガタの幼虫(左)と成虫(右)
そしてその答えは、まさに先日、お客様から頂戴したメールとお言葉のなかにありました。
T様という男性です。

オオクワガタは幼虫から、カブトムシはオスとメスの成虫が産んだ卵から育てたけれど、残念ながら途中で死んでしまったり、成虫になって数日後に死んでしまったものもいた、ということでした。

T様はおっしゃいます。
「月に一、二度来る孫たちが、当初は恐る恐る見ていたが、その気持ちは少しずつ愛情にかわっていった。そして途中で死ぬもの、成虫になっても天寿を全うできなかったものに哀れさと悲しみを感じ、孫たちなりに生物の生死をしっかり見つめているようだった。言葉ではなく本当の意味で‘命の大切さ’を実感し、精神的にも成長した。そのことを嬉しく思う。ムシたちに感謝したい」。
これが、「命の教育」の本質ではないでしょうか。
言葉が無意味だと言っているのではなく、言葉だけでは伝えられないものもあるということです。それが生であり死の概念であると。

8月15日は終戦の日。そしてお盆。
とりわけ今月は、私たち日本人に命(いのち)について深く考えさせる月です。


◆ 現場には 山あり谷あり ヒントあり。  平成20年7月16日(水)

「そろそろクワガタ君が産卵する時期でしょ。廃ホダを取りに行きませんか?」。

私が日頃、何かとよろず相談を持ちかけている迎教授から電話がありました。
※迎勝也先生:九州産業大学 工学部物質生命化学科 教授 理学博士

廃ホダとは、ナラやクヌギの原木を用いてシイタケを栽培したあとの朽ち木のことを言い、
オオクワガタのメスが産卵する「場所」として最適です。

オオクワガタのメスは、キノコの菌糸によって、ほどよく腐食した木に穴をあけてトンネルを掘り、そのなかに点々と卵を産む習性を持っています。

これは、とても合理的なことで、たとえば以下のような利点があります。
①幼虫の主食となる木質成分(セルロースなど)が、キノコ
  によって柔らかくなっているので、孵化したばかりの小さな
  幼虫でも食べやすい。

②キノコ菌糸の栄養も同時に摂取できる。

③木のなかで過ごすため、外敵から守られている。
木のなかにもぐるオオクワガタ♀
7月5日(土)午前9時、蕭々と雨が降る脊振山(佐賀県)の山中へ、迎教授、私(岩田)
そして当社 福田研究員の三人が、廃ホダ収集に出かけました。
  原木シイタケ栽培の廃ホダ 迎教授と「ピンクレディ」

ここで意外にも大活躍したのが、迎教授のご実家でお借りした運搬車、
その名も「ピンクレディ」

がんばった順。迎教授→ピンクレディ→福田→私。(´・ω・`)

なんとか1.5tトラック一杯に積み込み、一路、私たちクワガタ倶楽部の師匠 髙田繁喜さん(佐賀県藤津郡太良町)のクワガタ研究所へ。
積み込んだ廃ホダ
髙田さんは御年84歳ですが、現在も地域の発展のために、たくさん貢献されています。

クワガタムシやカブトムシのことだけではなく、その姿勢も含め、私はいつも教えを乞うばかり。
髙田さん iMb福田 迎教授
(髙田クワガタ研究所にて)
当社の別棟 研究室でもオオクワガタやカブトムシを飼っています。
梅雨を過ぎた頃には、産卵の時期。間に合って良かった…。
なにせ、『恋の季節』ですから。


◆ カビ発生 黴雨と書いて 梅雨となる。  平成20年6月27日(金)

ことばの語源を調べると、「う~ん、なるほど!」と感心することもあれば、「あとから、こじつけたんとちゃうの?」と思うものまで、さまざまです。いずれにしても、物事に対する人の気持ちや思い入れがあってとてもおもしろい!

『つゆ』の語源には「何となくそれらしいもの」が多く、思わず納得してしまいます。

『梅雨』と表記すれば「つゆ」「ばいう」の二通りで呼ばれます。

まず『梅雨』という文字。もとは『黴雨』であろうと言われています。その説に従えば、大陸からの伝承で、雨の多いこの時期には「カビが生えやすい」ことから、カビを表す『黴』の文字があてられ『黴雨(ばいう)』となったということです。ちなみに「バイキン」は『黴菌』と書きます。

また、この頃に梅の実が熟することから『梅雨(ばいう)』に転じたとも言われています。

一方、『つゆ』という呼び方。
雨が多く、じめじめした日が続き『露(つゆ)』が生じること、あるいは、その湿気ゆえに物が
『潰ゆ(つゆ)』
に由来する、など諸説があります。

こうしてみると、『黴雨』が『梅雨』となって日本に伝わり、日本で呼ばれていた『つゆ』のことばが読み仮名にあてられたのかも知れません。

なお、『五月雨』という季語は、この梅雨の時期をさします。つまり旧暦の5月が現在の新暦の6月にほぼ相当するからです。

ついでに…。
6月の別名は、『水無月(みなづき)』と言います。旧暦6月の名残ですが、まだ梅雨明け前で、雨の日も多いのに、ちょっと解せない気がするかも知れません。これは、「無」という文字が「の」という意味の連体助詞の「な」と考えられ、本当は『水の月』の意味だという説が有力です。

そんないわれのある梅雨ですが、ちょうど会社のそばを走る大分自動車道沿いには、たくさんの草木のなかにアジサイの花がひときわ美しく咲いています。

雨に似合う花と言えば、なんと言ってもアジサイですね。

     ガクアジサイ       セイヨウアジサイ
(H.20.6.25 当社前の大分自動車道沿いにて)
       ※日本原産のガクアジサイがヨーロッパに渡って品種改良され、里帰りしてきたのが
        観賞用のセイヨウアジサイです。

蒸し暑く、過ごしにくい季節ですが、農家にとってはなくてはならない雨。そしてその後迎える
日照り続きの水不足対策にも…。

これからの季節、「なんだか、気合いが入らない」「朝の目覚めもシャキッとしない」という方は、赤紫蘇大麦醗酵クエン酸飲料『悠香』をぜひお試しください。醗酵生産物であるクエン酸、必須アミノ酸、天然オリゴ糖の他、ロズマリン酸という抗酸化作用やアレルギーに良いと言われる成分も100gあたり6.3mg以上含んでいます!

また独自の醗酵製法により、気になる赤紫蘇特有のエグ味は、まったくなく、「赤紫蘇は苦手…」という方も心配ご無用。

私の家族では、1か月に6本以上のペース。
本日、お勧めの一品です。


◆ 雨の日は ビーチパラソル お出迎え。  平成20年6月19日(木)

こちら九州では、梅雨の真っただなかです。
少し晴れ間が見えたかと思うと、急にどしゃぶりの雨。

足下の悪い、こんな日でも、当社にお越しくださるお客様や取引先のみなさまに心より感謝申し上げます。

駐車場には雨よけの屋根もなく、自動車からの乗り降りだけでも雨に濡れてしまいます。
そこで、大活躍なのが『ビーチパラソル』

普通の傘より広いので、お客様をお迎えするのには最適です。

雨の日でも、どうぞ当社へお越しください。
ビーチパラソルでお出迎えします。

きれいな…………
♪あめに~濡れながら~♪
…ということはございませんわ。おほほほほ…。
いつでもダッシュ!
お風呂清掃用シューズ。


◆ つゆどきの ウェディングドレス 晴ればれと。  平成20年6月14日(土)

前回書きましたとおり去る6月8日(日)、当社社員ヒサノ(仮名)の結婚式が無事、執り行われました。

当日は、小雨が降っていましたが、婚礼の日に雨が降るのは「降り込みの雨」と呼び、また「雨は火を消す」につながって、縁起が良いことだと、その昔、私の祖母が言っていました。

おめでとう!
お相手の男性とは、3年ほど前に友人を介して知り合ったとのことですが、偶然にも同い年で、自宅もすぐ近く。人生を回り道しながらも結局、ナントカの赤い糸で結ばれていたということでしょう。

人の出逢いとは、「縁は異なもの味なもの」と言われるように、本当に不思議で大切なものだと改めて感じます。

結婚式では花嫁であるヒサノが『結婚行進曲』で迎えられ、彼とともに神と牧師の前で愛の
宣誓。

披露宴に移り、それぞれの紹介や挨拶の後、歓談中には当社のテーマ曲 『いのちよ(菊地雅春先生 作曲)』などが流れて、臨席者からは、「イイ曲ね~」という声が聞かれました。
えっへん!(*´⌒`*)

まあ、それにしても幸せそうなこと。
携帯のカメラで撮りましたので、見てやってください。
馬子にも衣装? いえいえ、そんな野暮なことは申しません。
   

当社テーマ曲のご紹介ページ
☆作曲家 菊地雅春先生のサイト→


◆ 恋は下に心、愛は中に心。  平成20年5月29日(木)

「お願いがあるんですけど…」。
6月8日に結婚披露宴をひかえる女性社員、ヒサノ(仮名)が「ぬう」と現れました。

「なんや?」。ぶっきらぼうにこたえる私。

「本当は披露宴で生演奏をお願いしたいのですが、式場にはピアノも電子オルガンも置いてないということで、曲を録音していただけないでしょうか」。

ヒサノは、当社の営業企画担当社員で、良縁があって、このたび結婚の運びとなりました。後押しした(ことになった)原因は、私です。
昨年の秋でした。
‘妙齢(当社比)’と言うにはお世辞が過ぎる感のある彼女に、お見合いの紹介をしようとしました。そのとき、彼女から意外な言葉が…。

「お付き合いしているというほどではありませんが、時々、食事をする程度の男性の友人がいまして、ちょっと気にはなっているんです」。
「その男性とは、どれぐらい前から、お友達なの?」
「2年前ぐらいです」。
「( ̄◇ ̄)。そらぁ、そろそろはっきりしたほうがええと思うでぇ」。
翌日。
「カレに話をしましたら、『結婚しよう』と言ってくれました!」。
「ほう~、それはおめでとう!嬉しいこっちゃぁ。そやけど仕事は辞めずに続けてや」。

一日で、‘友人’から‘カレ’へと変身するあたりにヒサノの、得も言われぬ喜びが込められているではありませんか。ヒサノは、なかなかの苦労人であり、仕事もできる女性です。見た目通り、性格もまろやかで誰からも好かれています。私は、彼女が幸せになることを本当に嬉しく思っています。
カレ、ありがとう!(^∀^)

ところで、これまでに何度か書きましたが、私の趣味は電子オルガンの演奏です。
工場の一室には、お客様から譲っていただいた電子オルガンがあり、終業後、ときどき弾くことがあります。ヒサノも聴衆のひとり。

「あり得ないことだとは思いますが、もし私が結婚するときは、ぜひ演奏をお願いします」と言っていたヒサノ。

あり得ないことなら、私も気がラクですので、「はい、はい」と、いい加減な返事をしていました。ところが、それが現実になったのですから、人生は分からないものです。

ちなみに、ヒサノの‘カレ’とも私は、お会いしましたが、とても好感のもてる素晴らしい男性です。
「サザンの桑田佳祐に雰囲気が似てるなぁ」というのが私の印象。
時間を冒頭に戻します。

「なんの曲を弾いたらええの?『ドナドナ』か?」。
「んんん…、『ドナドナ』も私にピッタリで好きなんですけど、ちょっと違いますぅ」。

「なんやろなぁ…。あっ、Σ(゚◇゚;)?!、分かった。あなたが好きなあの曲や」。
「分かってもらえましたか(^-^)」。
「分からいでか!竹内まりやの『駅』やら『シングルアゲイン』とか、テレサ・テンの『別れの予感』『愛人』『つぐない』のメドレーやろ?ちゃうの?」。

「ちゃいます」。
「ほな、なんやろ?ヒサノの結婚披露宴にふさわしい曲て…」。
「ほら、あれですよ。フ~~~ン、フフフフフフフ~ンフフン♪」(動物を飼っているわけではありません。念のため)。

J.S バッハの『G線上のアリア』ですね。途中から分かっていたのですが(笑)。
なにしろ、『がけっぷち上の岩田』に『G線上のアリア』を弾け、と言うのですから。

この『G線上のアリア』は、大変美しいメロディーで、万人から愛されている名曲です。情感タップリの演奏をよく耳にしますが、私には似合いませんし、淡々とした演奏のほうが‘機能美’のような美しさを感じます。

まあともかく、『G線上のアリア』のほか、メンデルスゾーンの『結婚行進曲』など数曲を演奏し、録音しました(ホンマ、忙しいときに…涙)。
ヒサノは、明日から6月10日まで休みをとります。

幸せいっぱいの英気を養い、これからもお客様に幸福を届ける役割を担ってもらいたいと思います。


結婚行進曲  (3.21MB)
管弦楽組曲第3番‘アリア’〔G線上のアリア〕  (5.36MB)
(演奏:岩田眞人)


◆ 人知れず 地球を守る 微生物。  平成20年5月16日(金)

【ビスフェノールA:プラスチックの原料、胎児に影響 国立衛生研、ラットで確認】
http://mainichi.jp/select/science/news/20080514dde001040037000c.html
プラスチック製品の原料になる化学物質ビスフェノールAが、現行の安全基準以下でも胎児や新生児に影響を与えることを国立医薬品食品衛生研究所(衛生研)などがラットで確認した。
厚生労働省は、内閣府の食品安全委員会に評価を諮問する検討に入った。
(毎日新聞2008/5/14より)
先日、特許庁から『特許査定』が届きました。
発明の名称は、【フタル酸エステルを消失させる能力を有する細菌】です。
〔特願2000-341214 発明者:藤井隆夫,杉野浩幸,岩田眞人〕

フタル酸エステルという物質は、上記記事にあるビスフェノールAなどと同じく、過去、プラスチックの可塑剤として大量に使用されてきた物質です。しばしば、中国製のおもちゃから検出され、社会問題にもなっていますので、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。このフタル酸エステルは、ビスフェノールAと同様に、内分泌攪乱物質(通称:環境ホルモン)の疑いがもたれています。

昨年、フタル酸エステルを分解する酵素に関して特許を取得しましたが、それに続いて、その酵素を産生する細菌に対しても特許が認められたわけです。
※独立行政法人 産業技術総合研究所
受託番号FERM P-18102号 Gordonia polyisoprenivorans

現在は世界的にこのような化学物質を使わない方向に進んでいます。結局、私たちの発明や特許が、積極的に活用されることは恐らくありませんが、むしろそのほうが安全で、世のためではあります。それを喜んでいるぐらいですので、相変わらずお金儲けはヘタ…。

しかし、これまでに放出されたフタル酸エステルが、世界中の自然環境にたくさん滞留していることを思えば、やがて利用されるときが来るかも知れませんし、また、この細菌や酵素は、他の有害物質を分解する可能性も秘めています。

アガリクスをはじめ各種キノコの栽培、サプリメントの製造販売とならび、微生物の有効利用を研究するのも、私たちの大切な仕事のひとつです。

人の目には見えない、この小さな生き物たちに私たちは、いつも感謝の意を捧げています。


◆ 夢一杯 大きく育て ミニトマト。  平成20年5月6日(火)

今年の四月に小学校に入学したばかりの三女が、親指ほどの小さな植木鉢を見つめていました。

「はやく、芽が出てこんちゃかねぇ…(はやく、芽が出てこないかなぁ…)」。

私が、「なに?それは?」と尋ねると、
「サイダーのおまけについちょったと。ミニトマトのタネげな(サイダーのおまけについていたの。ミニトマトのタネだって)」と興味津々の顔。

そう言えば、スーパーで並べられていた三ツ矢サイダー〔アサヒ飲料㈱〕に、[栽培セット]のおまけがついていました。
「大切に育ててあげなさいね」。
「は~い」(^ー^)。

その数日後、ちゃんと芽が出ているではありませんか。

「じゅんちゃん(三女の名:じゅんこ)が、きちんとお水をあげたからやね」と私。
三女は、不思議そうな表情で答えます。
「じゅんちゃん、お水、あげちょらんよ」。


「えっ?でも、ちゃんと土も湿ってるし…」。
「サイダーをやりよったと。サイダーで育てたら、ミニトマトは、もっと甘くなるっちゃないとね?」。

「(-"-;) うっ…」。

〈突拍子もない答えだが、植物と土、そして肥料の関係をこの子は、導き出そうとしている。それにサイダーのほとんどは水だから、水の必要性も忘れてはいないようだ。ミニトマトにとって、何が養分として大切なのか、このあとさらに成長するために重要な光合成の働きを説明するにはどうしたらいいのか…〉、そんなことを考えていました。

…と、そのとき、背後から細君の怒声。
「ナンをゴチャゴチャ言うとっと?さっさと御飯を食べてもらわんと、いっちょん片づかんやろうが!」。

〈そう、家庭内では、うまくバランスをとることが大切…〉。

気を取り直して、「じゅんちゃん、この鉢ではせまいから植えかえてあげましょう」と健気な私。
「は~い。大きく育ったら、ミニトマトが出来ると?」。

「おとうさんと一緒に育てたら出来ると思うよ。
         いっぱい実がついたらどうする?」。
間髪を入れず、再び細君の声。
「そんときは、あたしが食べるけん。心配せんちゃよかよ」。

┐('~`;)┌ ふぅ~やれやれ…。


◆ よみがえる 恩師の教え いつまでも。  平成20年5月1日(木)

その昔、私が大学院生の頃、昼夜を問わず研究に没頭していたテーマは、『ガス状炭化水素の微生物生産』というものでした。
簡単に言えば、産業廃棄物や食品残渣などを有効利用し、微生物の酵素によって天然ガスをつくり出そうという研究です。

我が恩師、福田秀雄先生(故人)は、日本社会がバブル到来に浮き足立つ遥か以前より、やがて来るべき深刻なエネルギー問題の解決に微生物が一助をなすという信念を持っておられました。
慧眼。

研究中の私(若き日の・・・)
そして、常々、「廃棄物を有効利用し、環境を汚さずに低コストで燃料をつくり出すこと」を心得として掲げられていました。実際、養豚場の排泄物からのメタンガス生産、間伐材を利用したエタノール生産などの原価計算を練習課題に出されました。

何を原料に、何を生産し、いくらで売れたら引き合うのか…。残念ながら、当時の技術では、ほとんどの場合、「高いコストをかけて、安い物をつくる」という試算結果…。

あくまで「研究」なのですから、コスト意識など、この段階では必要ないのかも知れませんが、その実践感覚が非常に大切だということは、後になって身にしみるほど分かりました。

そんな訓練をしてきたせいか、私は、ここ数年のバイオ燃料ブームがとても訝(いぶか)しく思い、機会があるごとに疑問を呈してきました。

〈参考〉◆「バイオ」は魔法の杖にあらず。  平成19年6月5日(火)
http://www.mush-imb.co.jp/column/column12.html

本来なら食糧・飼料となるはずのトウモロコシやサトウキビ等を栽培し、それを直接、
エタノール生産に利用することなど、どう考えても‘引き合う’わけはありません。


ある閾値(いきち)を超え工業的大規模生産に至った場合、物を生産するコストの高低は、原料およびエネルギー消費量との相関が強くなります。

つまり、作物を栽培したり微生物発酵を行うために化石燃料を使い、そしてその結果、生産されるものが、燃料用エタノールでは割が合わないのです。また「燃料か食糧か」の究極の選択でも、有史以来、人類が化石燃料をほとんど使用しなかった経験は長くあっても、食糧なしで生き延びてきた例はありません。

まさに現在のバイオ燃料(主としてエタノール)は、
「高いコストをかけて、安い物をつくる」に当てはまります。

この4~5月のガソリン税問題にちなんで、そんなことを頭のなかで巡らせていましたら、
いみじくも、バイオ燃料に懐疑論が強まってきたという報道がありました。
【バイオ燃料に懐疑論強まる=食糧危機に拍車も】
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200804/2008042900243&rel=y&g=int
【ロンドン29日時事】環境への影響が比較的小さいとされ、高騰が続く原油の代替として急速に普及が進むバイオ燃料に対し、産油国や一部先進国から疑問の声が上がっている。穀物などを燃料化することが、必要とされる食糧の不足を招き、途上国での食糧危機に拍車を掛けているとの批判が背景にある。

石油輸出国機構(OPEC)に加盟するカタールのアティーヤ石油相は20日、ローマでの記者会見で、「(自動車に)乗るべきか、食べるべきか。世界は大きな問題に直面している」として、バイオ燃料への批判を展開。一方、ブラウン英首相も22日に「食糧と環境に与える影響を見極める必要がある」と述べ、欧州連合(EU)が推進するバイオ燃料の使用拡大政策は、見直しが必要だとの考えを示した。
(時事通信2008/4/29より)
OPEC加盟国がバイオ燃料を批判することには、いくぶん‘思惑’がありそうで、この見解が完全に正しいとは限りません。しかし、途上国での食糧危機に拍車を掛け、必要のない物価高を招いたことは事実です。

本当に将来を見据えるなら、現在のバイオ燃料ブームに乗ったマネーゲームに興じず、「廃棄物を有効利用し、環境を汚さずに低コストで燃料をつくり出すこと」、この夢の実現にこそ、もっとお金と労力を投じるべきでしょう。


◆ 「あれが悪い、これが悪い」、それが一番身体に悪い。  平成20年4月21日(月)

【乳製品多く飲食の男性、前立腺がんリスク1.6倍・厚労省】
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080416AT1G1600A16042008.html
『牛乳やヨーグルトなど乳製品を多く摂取する男性は、前立腺がんにかかるリスクがほとんどとらない人の1.6倍になることが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の大規模疫学調査で分かった。16日までに米国の専門誌に発表した。乳製品の成分である飽和脂肪酸やカルシウムが、前立腺がんの危険性を高める働きをしていると考えられるという。』

『もっとも乳製品は骨粗しょう症や高血圧、大腸がんへの予防効果があるとする研究報告も多い。今回の調査を担当した国立がんセンターの倉橋典絵研究員は「一概に摂取を控えた方がよいとはいえない」としている。』
(日経新聞2008/4/16)
大規模集団を対象にした調査には、このような疫学調査や社会調査があります。その労力は、大変なものですが、だからといってそれらの結果が正しいかどうかは別です。

私は、和食が健康食であることを認めつつも、戦後、日本人の体格がよくなり、寿命も急激にのびたのはやはり、洋食を取り入れたことによる効果だと考えています。
しばしば、「ファーストフードばかり食べる子供はキレやすい」という栄養学者の説がマコトシヤカに語られますが、栄養学的な面よりも、むしろ子供にファーストフードばかり食べさせている家庭環境のほうに原因があると考えるのが妥当です。

このように、有意であるように見えても、実は『擬似相関』『間接相関』という場合もあるのです。

また繁華街では、【××反対!】のプラカードを掲げながら、市民団体がアンケート調査を行っている場面に出くわします。

大抵は
「1万人にアンケートを取ったら『××反対』の人が70%以上だった」など、持論に有利なアンケート結果が発表されます。それはそうでしょう。多くの人は、その団体の前を足早に通り過ぎ、アンケートに答えようという奇特な人は、最初から『××反対』に賛同、もしくは何らかの興味がある人だろうと考えるのが普通です。

疫学調査の場合、ターゲットは今回のように『乳製品』だったり『コーヒー』『緑茶』『お酒』などさまざまですが、単独でそれを飲食しているのかどうか、生活環境はどうなのかなど、不明な点がことのほか多く、結局『AとBの因果関係は、よく分からない』というものです。

国民にリスクを伝えることはたしかに重要です。一方、一部の医師(新谷弘実 著「病気にならない生き方」等)やメディア(新潮45平成13年6月号記事「牛乳はこんなに身体に悪い」等)が、たいした根拠もなく、「牛乳は健康に悪い」「ダイエットに不向き」などと喧伝したために、酪農家は大打撃を受けました。

2006年には北海道・九州で牛乳の大量廃棄が継続的に行われ、以降、生産を減らすよう農水省から調整を指示されました。酪農家の無念さはいかばかりでしょう。

人が口にする飲食物には何でも『ベネフィット(利益)』『リスク(危険)』が伴うのは、当たり前のことです。「偏食は悪い、何でも食べ過ぎはだめ」という程度の話を大仰に取り上げ、国民に不安を与えるだけの無責任な調査結果を軽々しく公表すべきではありません。

牛乳の話に戻れば、結局、有益であるという一般的な結論に落ち着きましたが、今となって、バターや乳製品を作るための牛乳が足りず、海外から乳製品などを緊急輸入をしている状態です。

風評被害はこんな身近なところにもあるのです。まったく無策としか言いようがありません(ココだけの話、偽装をお家芸とする大手メーカーでは、「○○牧場」と記しながら、もともと国産乳でははく、安価な原料乳を用いていて国内の減産とは直接関係がないところもありますが…)。

人は実験室のなかで、必要な栄養素だけを与えられ、ただ生きているのではありません。さまざまな農水産物や食品を味わい、生命の糧として生きています。
時代と共に変遷する食生活も、ひとつの文化であると寛容しなければ社会は成り立ちません。

食べ過ぎ、飲み過ぎに功罪があるのは承知のうえで「あれを食べたら…、これを食べたら…」と危険性ばかりを煽るかのように、他人が容喙するのは、おこがましいことです。
そんな評論で、オマンマが食べられるなら楽なものだ、と食うや食わずの私は思います。


◆ 光あるところに陰がある。  平成20年4月4日(土)

この4月から特定健診がスタートしました。
特定健診とは、糖尿病、高血圧症、高脂血症等、肥満と関係がある疾病を予防するため、内臓脂肪型肥満に着目した健康診査です。適応年齢は40歳以上の被保険者、被扶養者。
医療関係者、製薬会社、そして私たちのような健康食品企業もこぞって、この「メタボ予防」には着目し、新たな商品開発も行っています。
病気を未然に予防し、医療費を抑えることは、国民にとっても政府にとっても重要なことです。

…と、ここまでは教科書的な私なりの思い。
しかし、少年忍者『サスケ』のオープニング・ナレーションではありませんが「光あるところに陰がある…」とは世の常。

 
【高血圧、メタボなど…指針作成医9割へ製薬企業から寄付金】
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080329-OYT1T00770.htm
『高血圧、メタボリックシンドロームなど主要40疾患の診療指針を作成した国公立大学医学部の医師の約9割が、その病気の治療薬を製造、販売する製薬企業から、寄付金を受領していることが、読売新聞社が国公立の50大学に情報公開請求したデータでわかった。』

『医師と製薬企業の資金関係は、インフルエンザ治療薬「タミフル」を巡る厚生労働省研究班の医師がメーカーから寄付金を受け取っていたことから問題化した。「指針作成委員への資金提供で、治療薬メーカーに有利な診療指針になる可能性がある」と危ぶむ声もある。』

『寄付金額は、生活習慣病関連の指針で特に多く、今春から始まる国の特定健診・特定保健指導の基になる「メタボリックシンドロームの定義と診断基準」(05年作成)の場合、作成委員会メンバーのうち国公立大の医師11人全員に、02~04年の3年間で、高血圧などの治療薬メーカーから計約14億円の寄付があった。』

『04年発表の「高血圧治療ガイドライン」には、9人の委員全員に02~04年に計約8億2000万円、07年の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」にも、4人の委員いずれにも3年間で計約6億円の寄付が、治療薬メーカーからあった。』
(読売新聞2008/3/29より)

ひゃぁあ~。いずれの指針作成でもそれに携わった医師は、平均1億円前後の‘寄付金’をあくまで合法的に受領しているのです。

高血圧やコレステロールにしろ、基準値ひとつで製薬会社の売上が変わるのは必定…。

まさか、悪代官と廻船問屋の関係があろうはずもありませんが、「李下に冠を正さず」とは古人の教え。

「病気を未然に防ぐため」というのなら、健康被害の可能性が疑わしいタバコなどは、その存在自体が危うくなるのでしょうが、それはそれ。年間2兆2千億円の税収入が物を言います。そうそうタバコと言えば、少し脇道にそれますが、これから自動販売機でタバコを買うときには、未成年者の購入を防ぐために「タスポ(taspo)」というカードが必要になってくるのだとか。

うちの近所のコンビニでは、深夜にペコちゃんやポコちゃんのような未成年アルバイト店員が、これまたどう見ても明らかな未成年者にタバコを売っています。私が少しばかりおっさんクサく、「キミらはまだ、タバコが吸える年齢とちゃうやろ!店員のキミらも、ちゃんと身分証明書を提示させなあかんやないか!」と言ってみたところでムダ。アルバイト生と客が友人同士なのでしょう。

こうなれば、タスポもタンツボもあったもんじゃありません。
教育、健康、福祉…。立派な大義の下に見え隠れする利権の温床。

私たちもみなさまの健康を願って、お役に立つ商品を開発し販売しているわけですが、もとより商業人を標榜する私から見れば、政府・行政が掲げる建前の綺麗事には、得も言われぬ違和感があります。


◆ 厚労省からの報告。  平成3年3月13日(木)

3月12日、厚労省から食品安全委員会のワーキンググループにキリンウェルフーズ社のアガリクス製品に関する追加試験結果が報告されました。

平成18年2月に起きたアガリクス騒動。「発がん作用があるのではないか」などと、あらぬ疑いをかけられた結果、答えは「シロ」。

「トランスジェニック・ラットを用いた遺伝子突然変異試験」「ポストラベリング法によるDNA付加体試験」のいずれにおいても陰性で、生体における遺伝毒性は認められない、と結論づけられました。

これらの詳しい試験法の説明は割愛しますが、2年間に及ぶ試験で潔白が証明された意義は大きいと思います。

言いたいことは山ほどあります。
冤罪を証明するだけのために、どれほど風評被害が広がったことでしょう。なによりも、お客様の不安を考えれば、強い憤りを禁じ得ません。

さんざん悪徳商法の片棒を担いだマスコミは、業者が摘発されるや否や、突然、アガリクス叩きに転じました。そして、過去を払拭するかのように、無辜のアガリクスを悪者に仕立てた大罪。安全宣言が出されても、「安全で当たり前」という開き直りには、現代社会に蔓延するイジメの縮図が見えます。

 
〈参考〉
☆厚労省の「指導」のあともイカサマ商法の片棒を担ぐ朝日新聞。
http://www.geocities.jp/kuzuneta/bible-asahi-koukoku.htm

☆どうしてもアガリクスを悪者にしたいのか!
http://www.geocities.jp/kuzuneta/fujimotoishi.htm


◆ うわさより 事実の前に 屹立す。  平成20年2月26日(火)

今、私の最大の関心事は、厚労省からの『アガリクス潔白宣言』です。

忘れもしない平成18年2月13日、突然、厚労省から発表された『一部のアガリクス製品に発がん促進作用の疑いあり』の一報。これがアガリクスのご利用者はもちろん、私たちアガリクス取扱企業が驚天動地に陥れられたきっかけです。

5種類の発がん物質を投与して、さらにアガリクスを通常の10倍量程度飲ませ続けたラットに発がんを促進する傾向が見られた、というものですが、これ自体がトンデモナイお粗末な実験でした。

対照群のラット、つまりアガリクスを投与されていないラットは、5種類の発がん物質を投与する段階で、実験中にバタバタと死んでしまっていたのです。

また「発がん促進作用」と聞けば、なんだかオソロシイ響きがありますが、いわゆる「発がん作用」とは異なります。この「発がん促進作用」というものは、山菜や海藻類、食塩、アルコール、コーヒーなど多くの食品、嗜好品あるいは食品添加物にもみられます。意外なところで、魚や肉の焦げ目には「発がん性」があります。だからと言ってそれらの食品が有害だというわけでもなく、なにも恐れることはありませんが、ようするに何でも無茶苦茶に摂りすぎるのは良くない、という事例のひとつにすぎません。しかし、対象が『アガリクス』だったので、反響が大きかったわけですが、ここにも重大な点があまり知られないままになっています。

それは3社の製品を試験したうち、キリン社だけが『中国産アガリクス』を原料に用いていたのです。他の2社は国産で、試験されたすべての結果において異常はありませんでした。

今の『中国産農薬混入ギョーザ』と同じ現象です。
つまり、ギョーザや冷凍食品が問題なのではありません。

アガリクスで言えば、アガリクス自体に問題があるわけではないということは、発信源の厚労省ですら付記している通りです。

では、なぜ中国産原料を用いたキリン社のアガリクスだけが「疑わしい」結果が出たのかという話になりますが、私は、原料そのものが劣悪品であったことと、製品の加工過程の中でたんぱく質などの成分が変性したのではないかと考えています。後者に関しては、また別の機会に詳述しますが、前者については以下の表をご覧ください。

私が、独自に調査した結果です。
ただひたすら高品質のアガリクスを追求し、お客様にご提供することを使命としてきました私の忸怩たる思いが、この表には沸々と込められています。

当社のアガリクスと粗悪な中国産アガリクスが同じ土俵で語られることは、まったく迷惑というほかありません。

間もなく、厚労省から追試験の結果が発表される可能性が業界内で示唆されています。

くれぐれも正確な発表と報道がなされ、アガリクスの冤罪が晴れることを心から祈念しています。



◆ 安全性の確立は、事実の解明と対策。  平成20年2月8日(金)

日本中に、中国産食品への見えざる恐怖と疑心暗鬼をもたらした中国産ギョーザ問題は、今も原因の究明が続いています。しかし、単なる「犯人探し」で終わってしまえば、本当の意味で、問題を解決したことにはなりません。なによりも安全・安心のシステムづくりが重要だと思います。

また、いつも書いていますように、日本の業者の姿勢も間違っています。

そんな渦中、私のテリトリーであるキノコでも連続して問題が起こりました。
【異臭:小学校給食、中国産マッシュルームに 北海道・小樽では25人腹痛】
http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/archive/news/2008/02/08/20080208ddr041040006000c.html
『小樽、札幌市の小学校の給食で5~6日にかけて出された中国産マッシュルームから異臭がするのを調理場の職員らが気付き、回収連絡が間に合わなかった小樽市立張碓(はりうす)小学校で給食を食べた児童22人、教職員3人が腹痛を訴えていたことが7日、分かった。』

『マッシュルームは給食用で、1月29日と2月1日に30~40市町村に納入。同給食会や同社は塩抜きが不十分だったとみている。同社のマッシュルーム(市販用)は全国で異臭の苦情が相次ぎ、1月に自主回収している。』
(毎日新聞2008/2/8より)
「塩抜きが不十分だった」などという理由ではないと思います。
‘塩’のうしろに‘素’の文字が抜けているのではないでしょうか?つまり「塩素」です。
同様の出来事が、1月にもありました。下の記事がそれです。
【はごろもフーズ:異臭で缶詰37万個を自主回収】
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080111k0000m040056000c.html
『はごろもフーズ(静岡市清水区)は10日、マッシュルームの缶詰などの一部で塩素のようなにおいがするため、全国で販売した製品3種類、計37万7520個を自主回収する、と発表した。』

『マッシュルームの成分と食品添加物が結合してにおいが発生したらしい。健康には影響はないという。』
(毎日新聞2008/1/10より)
文末では「食品添加物」となっていますが、「塩素のようなにおい」という通り、異臭の原因は、殺菌洗浄用の塩素ではありませんか。もし違うのなら、どんな「食品添加物」を使ったら、そんなにおいに変わるのか、明らかにしてもらいたいと思います。

私たちも、風評被害には懲りていますので、それを煽るような言説は致しません。今回のギョーザ問題でも、どれほど多くの中華料理店やラーメン店などが被害を被っているだろうかと心配しています。

重要なのは、感情的な思い込みではなく「事実」
このマッシュルームについても同じです。
きちっと、中国におけるマッシュルーム栽培の現状から加工に至るまでの過程を点検すべきですし、業者側の『~したらしい。』『健康には影響はないという。』では、物足りません。そして、問題品の検査結果を公表することも必要でしょう。
私たちは、キノコを栽培するための培地(植物で言えば土)や原木について、ロットごとに農薬・薬剤類、重金属類の検査をし、当然のことながら、栽培全工程から出荷に至るまで、農薬、薬剤は一切使用しません。

しかし、私たち自身がそれを言葉で言うだけでは客観性がありませんので、収穫されたキノコについて、100~300項目におよぶ農薬・薬剤検査を実施し、『すべて検出されず』の証明書を用意しています(中国産ギョーザから検出されたメタミドホスやジクロルボスも検査項目に入っています)。そのうえで、やっと私たちはお客様に対して「安全」を提供できます。

ごく普通に食材として用いられているキノコに対して、これほどの慎重さが必要かどうかは分かりません。しかし、「できることはやる」というのが仕事をする者としての良心だと思います。

作業にあたっている者がそれらの事情を、一番身近に知っています。
当社からは、一般のお客様のほか、レストラン、ホテルなどへキノコを出荷していますが、少しでも余れば、社員・パートさんたちが競うように買ってくれます。


◆ 万一。  平成20年1月31日(木)

ここで書くには、不謹慎な話だということは承知しています。
しかし、ひとつの事例として、「みなさまのご参考になれば…」、との思いで、いたらない私の恥を記したいと思います。
先日、時計の針が夜11時半を回ったころ、電話がかかってきました。
京都で一人暮らしをしている母からです。

「今、病院から帰ってきたんや。おとうさん、もうちょっとで、死にかけはったんや」。
「死にかけた、っちゅうことはまだ生きてるんやな?何があったん?」と私。

「施設から電話があって、『今、救急車で○○病院に向かってます!』って言わはるさかい、とんで行ってきたんや」。
オヤジは、現在「要介護5」。介護施設で過ごしています。

そのオヤジが、夕食時、食べ物をのどに詰めてそのまま動かなくなっていたらしく、スタッフの方が気づいて駆け寄ったときには、呼吸が止まっていたとのことでした。顔も青紫色…。

すぐに掃除機を口に入れて吸引したところ、これが奏功し、詰まった物が無事取れたそうです。意識が朦朧とした状態だったので、念のため救急車で病院へ搬送されました。

母が駆けつけたときには、すでに意識も回復していて一安心。

高齢なうえに、認知症の周辺症状を抑えるクスリのせいか、食べ物を飲み込む作用も鈍くなっているようです。
今年のお正月も、各地で高齢者が餅をのどに詰まらせて亡くなるという不幸な事故がありました。当然、報道されないだけで、餅に限らずほかの食べ物でも起こる事故です。

よく話では、「のどに食べ物が詰まったとき、どうしても取れない場合は掃除機で…と聞いていましたが、うちのオヤジでその効果を確認することになるとは思ってもいませんでした。幸いにも、とっさの機転が利いたスタッフのおかげで命拾い…。

私は、今、お世話になっている方々へ感謝するとともに、オヤジにも母にも親不孝を重ねる自分を責めています。

その一方で、普段から起こり得る危険を予知し、万一の対処法を考えておくことの重要さをあらためて感じた出来事でした。


◆ 性格の不一致。  平成20年1月22日(火)

ご無沙汰しておりました。2週間ぶりの登場です。
お正月気分も一転、みなさまにおかれましては、そろそろ体重増が気になるころではないかと、お察し申し上げます。

そんなことを思っておりましたら、先般、まさにそのあたりの心をくすぐるかのような興味深い記事が出ていました。
【性格と体形:社交家は肥満、心配性「やせ」多い…東北大】
http://mainichi.jp/select/science/news/20080119k0000e040069000c.html
『社交的な人や自己中心的な人ほど肥満が多く、心配性の程度が強いほどやせの人が増える傾向にあることが、辻一郎・東北大教授(公衆衛生学)らの大規模調査で分かった。性格と肥満の関係については従来、十分な根拠がないまま議論されることが多く、1万人以上を対象に調べた研究は世界的にも例がないという。国際心身医学会誌に掲載された。』

『宮城県内の40~64歳の男女約3万人を対象に調査。身長や体重、生活習慣などに加え、「話し好きか」「人が何を考えているか気になるか」など48項目を尋ねる性格検査を実施した。』

『▽外向的(社交性、陽気さ)▽神経症的(心配性、緊張しやすい)▽非協調性(攻撃性、自己中心性)▽社会的望ましさ(律儀さ、虚栄心)--の各傾向について、程度別に4グループに分けて体格指数(BMI)との関係を調べた。』

『飲酒量や運動習慣などを考慮して分析した結果、「外向的傾向」が強いほど、「肥満」と判定される体格指数(BMI)25以上の人の割合が増えた。最も外向的なグループの肥満の割合は最も内向的なグループに比べ、男性で1.73倍、女性で1.53倍になった。「非協調性」が強い場合も肥満が増えた。』

『一方、「神経症的傾向」が強いと、BMI18.5未満の「やせ」が増えた。神経症的傾向が最も強いグループのやせの割合は、最も弱いグループの2倍以上に達した。』
(毎日新聞2008/1/19より)
研究者への批判をするつもりはまったくありませんが、調査内容とそこから導き出された結論に対して強い疑問を感じました。

まず、自分の性格を自分で査定できるのか?というところから大きな疑問。私は、これまで何百人とは言わない多くの方の履歴書を拝見し、そこに書かれている「性格」が如何に見当違いかを感じてきました。そもそも各性格の定義が不明です。

社会で多くの人と接して思うに、いろいろな会合に顔を出しているような自称「社交的」という人は、端から見ると大いに「自己中心的」です。まあ人間がこうして生きている限り、程度の差はあれ、基本的には「自己中心的」でしょう。

また豪放磊落(ごうほうらいらく)のように振る舞っている人ほど、けっこう細かいことが気になるらしく、『探り』は欠かさないし、しょうもないことにうるさい。言い換えれば、「心配性」ゆえに「社交的」だという場合が往々にしてあるように思います。

「自分はこれまで、人に騙されることはあっても、騙したことは一度もない」と大見得を切る人にも出会います。しばらく付き合っていると分かりますが、こういうセリフを吐く人は、息を吐くほどに嘘をつきます。しかし本人は、どうやら本気で自分をそのように評価しているのです。

あるいは失礼ながら、自分の外見に自信がなく、そのために内気で心配性になることもあるでしょう。

つまり「AとBの関係」という調査をした場合、しばしば「原因と結果」が、入れ替わったり、他の要因がはたらき、擬似的、間接的に相関があるように見えたりするのです。

これを統計学では「擬似相関」「間接相関」と言います。大規模調査だから意味があるというわけではありません。

察しの良い人ならば、上の記事を読んでいる途中で、ほぼ調査結果がお分かりになったことでしょう。一般に何となくそう流布されているような結論ですから。

…と、自分の性格の歪みとダイエット後の体型維持に悩む「心配性」の私(岩田)のボヤキでした。



◆ 餅は餅屋。  平成20年1月8日(火)

松の内(7日、一部の地域では15日)も過ぎ、取引先からの連絡も多くなってきました。キノコ栽培や微生物の研究に携わっていますと、日にちも曜日も分からなくなってしまい、あっという間に、一週間が終わり、一か月が経ち、そして一年が過ぎる…、光陰矢のごとしを身をもって感じます。

そうは言っても、やはり年末年始は、普段よりゆっくりとした時間を持つことができました。栽培場と事務所、研究所を行ったり来たりしながら、しっかりキノコの表情を見ることができましたし、女性軍が困っている作業上の問題点を解決することもできました。

なかには、「ん!」と思うような、ひらめきも。早速、実験の開始です。

お客様担当係は、交代で出勤。みなさまからのお問い合せに対応し、システム担当者は、縁の下の力持ちとして、年度の変わり目にコンピュータの異常が発生しないかの見張り番。

「三太」なるデザイナーは、取材を兼ねて太宰府へ。報告書がわりのブログを読むと、取材そっちのけで『梅ヶ枝餅』を食っていたそうで…( ̄へ ̄^)

こ、このうつけが (炎_炎)メラメラ

三太クン カモ~ン、( ´_ゝ`)∂゛」。

o( `Д´)==○)゚O゚);

でも早々に、見事なデザインを二つ、三つ、出してきたのはさすがです。

…とまあこのようなメンバーが、それぞれの持ち場で力を合わせて、より良い物とサービスをご提供できるよう、がんばっておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。


◆ 謹賀新年。  平成20年1月1日(火)

みなさま、新年明けましておめでとうございます。
年末から急に寒気団が全国を覆い、あちらこちらで大雪警報が聞かれます。
どうぞご十分にご留意ください。

私たちにとっては当然のことながら元旦が、新年のキノコ初収穫日です。
「良いお年を!」と言葉を交わした十数時間後に再び、同じメンバーが揃い「明けましておめでとうございます!」と朝礼で軽く新春の交歓。

早速、各栽培場ではテキパキとした動きでキノコの収穫が行われました。

私たちの栽培しているキノコは、成長してわずか数時間が収穫適期です。
 
 
 当社栽培場の女帝による今年最初の
キノコの収穫と点検。
  そのタイミングを逃すと、植え込みからそれまでの数か月から1年以上という栽培期間がすべて無に帰します。

私たちは、プロフェッショナルの自覚を持って、お客様に『安全・安心・新鮮・美味』をお届けするために、気を緩めることなく、今年も仕事に取り組んでまいります。 
神眼というべき観察眼でキノコの
成長を見守る大ベテラン。
どうぞ、本年もご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。


◆ 今年一年、本当にお世話になりました。  平成19年12月31日(月)

2007年(平成19年)も今日で最後。無我夢中、本当にあっという間の一年でした。

こうして、無事、年末を迎えることができるのも、お客様はもとより、私たちを応援・支援してくださる方々のお陰にほかなりません。

毎年、恒例になった『今年の漢字』は「偽」が選ばれました。それも、「食品偽装問題」から連想されたということですから、まったく忸怩たる思いです。

私たちには、「偽」はない-。そう断言できる企業であり続けることを胸に誓い、明日の初日の出を迎えたいと思います。

みなさまに、心から感謝申し上げます。
岩田眞人 拝


◆ 木耳(キクラゲ)。  平成19年12月28日(金)

 先日のことです。仕事を終えて帰宅し、夕食をとっていると、うちの三人娘が「ばあちゃんち(細君の実家)の近くの木にキノコが生えちょったよ」と言います。

冬に生えるキノコと言えば、それほど多くはありません。

「どんなキノコ?」と尋ねると、六歳の三女が「こげなんと(こんなの)」と言って自分の耳を引っ張っています。

分かりました。『キクラゲ』です。
キクラゲは『木耳』と書き、まさに耳状の形をしています。スーパーでも中国産の乾燥物が安く売っていますし、ラーメンの具にも普通に使われていますから、その名前自体には、それほどインパクトがないかも知れません。

ところが!
ここがミソなのです。一般に売られている‘キクラゲ’のほとんどすべてが、『アラゲキクラゲ(荒毛木耳)』といって、南方の温暖な地域で生育する別種なのです。

『アラゲキクラゲ』もキクラゲ科ですので、いわゆる「偽装表示」ではありませんが、本物の『キクラゲ』とは、やはり違います。

『アラゲキクラゲ』のほうが肉厚で大型、それに歯ごたえが良いという人もいますが、それは後付けした長所です。なにしろ大陸や台湾から安く輸入できるという商業上の「利点」があります。その結果、『キクラゲ』が駆逐され、『アラゲキクラゲ』が‘キクラゲ’として一般に広がったのです。

なお、沖縄や奄美大島など南方で栽培されている国産の‘キクラゲ’も『アラゲキクラゲ』です。

しかし、私の見立てでは、『キクラゲ』のほうが旨味にコクがあり、歯ごたえの品も良く、確実に1ランク上ですね。事典を調べても、おおむね、同じ評価がなされています。

翌朝、若手社員衆と早速、「ばあちゃんちの近く」に行きました。イチョウの倒木に発生していたのは、まぎれもなく『キクラゲ』
 雑木林で私たちが写真を撮ったり、発生の状況を観察していると、黄色と黒色が混じった柄のチャンチャンコを着た老人が「何かあったとね?」とイキナリ登場。うわっ!ビックリ。私は、てっきり年老いたゲゲゲの鬼太郎かと思いましたよ~(半泣き)。  
 どうやら地主さんでした。わけを話して、挨拶の順序が逆になったことを詫びながら、名刺を差し出すと、「あなたが岩田さん?!キノコの研究っちィなさるけん、もしかしたら…とは思ったバッテンが」。
「キノコ=岩田」、と高齢者が思うのですから、いつの間にか、私も地元に根付いてきたのかなぁ、と少し嬉しくなりました。

続いて、「役に立つンなら、木一本そのまま持って行かれて良かですよ」と満面の笑み。

有難い申し出ですが、そんなもん、クルマに乗りませんがな…。
 
 
生えていたキクラゲを採取し、おじいさんの言葉に甘えて短木を一本いただいてきました。
試食してみましたが、期待どおり、とても美味でした。

まさに天恵。私たちは、このキクラゲから組織を分離して栽培を試みます。

みなさん、どうぞお楽しみに…。 
 
~お知らせ~
できるだけ頻繁に、ブログを更新していこうと思っているのですが、諸般の事情(多くは単なるサボリ)で、途切れ途切れになり、いつもご来訪いただいている方にはご迷惑をお掛けしております。申し訳ございません。

そんな私に業を煮やして、社員一同がブログを立ち上げました。ローテーションで書き、
いろいろな話題を提供していくそうです。早速、ド派手な写真がアップされています。
ぜひ、ご覧ください。


◆ IMB 木曜スペシャル!  平成19年12月20日(木)

ご無沙汰です。
しばらく宇宙人にさらわれていました(嘘)。


【「UFO存在確認ない」「宇宙人対応検討せず」政府が民主議員に答弁書】
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071218/plc0712181222010-n1.htm
『UFO(未確認飛行物体)存在しません?! 政府は18日、「地球外から飛来してきたと思われる未確認飛行物体の「存在を確認していない」とする答弁書を閣議決定した。政府がUFOの存在を正式に否定したのは初めて。』

『民主党の山根隆治氏の質問主意書に対する回答。「UFOを目撃したという情報が後を絶たない」との前提で行った質問に対し「情報収集、外国との情報交換、研究などを行っておらず、わが国に飛来した場合の対応についても特段の検討を行っていない」としている。』

(産経新聞2007/12/18より)
 
クリスマスも近いこの時期、あまり夢のない話を「閣議決定」されると、サンタクロースは何かと困るのですけど。
民主党の山根議員は以前からUFOに一家言をお持ちの方。
その他、有力政治家の見解を拾ってみると…。

福田康夫首相:「私はまだ確認してません」。

町村信孝長官:「政府答弁は政府答弁であり、私は個人的には、こういうものは絶対いると
           思っております」。

石破茂防衛相:「まだ、存在しないと断定し得うる根拠がない以上は、やはり頭のどこかに置
           いておくべきなのではないのかなと」。

麻生太郎元外相:「お袋は『見た』といって、えらい興奮して帰ってきたことがあります」(05年
            総務大臣時代、参院総務委員会で山根議員からの質問に対して)。

みなさん‘らしい’発言だなぁ、とほくそ笑んで見ています。
まあ、UFOの存在はともかくとして、政界にはUSOつきが多いので困りものです。

ところで、宇宙に関して言えば我が師、我が盟友の藤原隆男先生を置いてほかはありません。

【藤原隆男のページ】
http://w3.kcua.ac.jp/~fujiwara/indexj.shtml
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/fuji3776/


かつて幾度となく、UFO,宇宙人についてお尋ねしたことがありますが、フジワラ師によれば、「もちろん、存在自体の否定は出来ないが、異星に住む高度な文明を持つ生物同士が出会う確率は大変低い」とのこと。

至極もっともなご意見。

私ですか?
フジワラ師と同意見です。ともあれ、宇宙に思いを馳せることにはロマンがありますね。

さて、最後に私ごとながらちょっとした秘密を公開しましょう。
しばしば、お客様あての広告に掲載されている私の写真をよくご覧ください。
男前だとかなんとかは、この際、どうでもいいことです。

そう、胸に輝くは、円谷プロ公認の地球防衛軍(ウルトラセブン:ウルトラ警備隊)のピンバッジです。

出張のときにもさり気なく、このウルトラ警備隊のバッジや、ウルトラマンのハヤタ隊員が所属する科学特捜隊のピンバッジをしています。先方から「おおっ!そっ、それは!」という感度の高い同調をみたときには、思わずニンマリしてしまいます。

きっと私と同じようにこのバッジを付けたいのだろう’と思い、感嘆の声を上げているご本人に予備のバッジをプレゼントするのですが、「幼稚園に通っている子供が喜びます!」と言われると、「何だかなぁ…」という気がしないわけでもありません。

さらなる仲間を求めて、今、このページをご覧のお客様に、私が手持ちの「ウルトラ警備隊 ピンバッジ」を先着3名様にプレゼントします!(定員に達したときはどうぞご容赦ください)。
「欲しい」と希望される方はこちらまでメールを。→


◆ マスコミが演出するコスプレ顛末記。  平成19年12月8日(土)

12月8日。今日は、太平洋戦争開戦の日です。
ご高齢の方はご存じの通り、「太平洋戦争」とは戦後に名付けられた名称で、当時は「大東亜戦争」と呼ばれていました。

しかし、「太平洋戦争=大東亜戦争」かと言うと、これはそうではありません。

「太平洋戦争」とは、昭和16年12月8日から同20年8月15日のポツダム宣言受諾
後、9月2日に降伏調印するまでの期間をさします。

一方、「大東亜戦争」は、昭和12年7月7日に起こった盧溝橋での事変(支那事変)、またあるいは、昭和6年9月18日の満州事変までを含むという考え方があります。

忘れてはなりません。それほど遠くない昔、日本は神国であると信じ、世界を相手に戦争をしていた歴史があるのです。
【マック改竄 テレ朝が証言者偽装】
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/071208/biz0712080010000-n1.htm
テレビ朝日は7日、日本マクドナルドの調理日改竄(かいざん)問題について、11月27日放送のニュース番組「報道ステーション」に証言者として登場した女性が、番組の関係者で、当時すでに店をやめていたにもかかわらず、制服と店長代理のバッジを着けて出演していたことを明らかにした。同夜放送の番組内で古舘伊知郎キャスターは「視聴者に混乱と誤解を与えるもの。間違ったやり方だった。申し訳ない」と謝罪した。

この女性は、顔を隠したうえで赤白ストライプの制服姿で元店長代理として登場し、サラダの調理日に改竄があったという内容の証言をしていた。しかし、放送直後から、インターネットなどで「元店長代理がバイトの制服を着ているのはおかしい」「モデルチェンジ前のユニホームでは」などと疑問視する声が出ていた。同社にも視聴者から、おかしいと指摘があったという。

女性は番組の関係者で、収録を担当したスタッフは社内調査に対し「無理強いしたわけではない。相談してそういう形がいいでしょうと提案した。制服のほうが証言者としての真実味が増すという狙いだった」などと説明したという。

同社広報部は「視聴者に誤解を与えたが、証言そのものは改竄を裏付ける真実だととらえている」としている。

(産経新聞2007/12/8より引用)
他の報道(毎日新聞)によりますと、この疑惑に関して、放送後10件程度の指摘があったそうです。もし「10件程度」が事実なら、そのうち1件は私(岩田)です。おそらく、実際にはそんな程度の数ではなく、もっと多かったのではありませんか?

昨今の食品偽装を巡る問題は、全国を不安と不信の渦に巻き込みました。
もちろん、消費者を騙す行為を行った事業者は、社会的制裁のほか、場合によっては法的な処分を受けます。これに疑義を唱えることは致しません。

先般、このコラムで、「なぜ、捏造報道した放送局が行政処分を受けないのか?」ということに疑問を呈しました。

テレビ朝日広報部は「証言そのものは改竄を裏付ける真実」と発表していますが、件の女性が本当に元社員で『元店長代理』だったということを証明してはいません。
マクドナルドの賞味期限偽装を証言するその女性が、仮に元社員であっても、制服やバッジを店外・社外で着用し、‘現役社員に化けて’、インタビューに応じることこそエゲツナイ「偽装」ではありませんか?

また、通常なら退職した時点で、制服もバッジも返却しているはずです。それなのに、制服とバッジを持っているということは、返却をしていないか、あるいは、借り物を着用しているかのどちらかでしょう。

  11月27日放映のテレビ朝日系『報道ス
  テーション』より
いずれにしろ、このような悪意に満ちた「偽装」に唯々諾々と応じる人物が、“偽装を告発する”とは、笑わせるにもほどがあります。

収録したスタッフは、『制服のほうが証言者としての真実味が増すという狙いだった』と弁明していますが、まさにこの心理がさまざまな「偽装」の根源ではありませんか?

これは、食品を美味しく見せるために美麗な包装を施したり、演出することとはまったく意味が異なります。

私は、食品偽装問題に憤りを感じつつ、マスコミ報道の捏造・ヤラセに対して、より強い戦慄を覚えます。
冒頭、私は今日が太平洋戦争の開戦日であることを述べました。
今、世間では教科書の記述のあり方に対して、大いに揉めています。

しかし、先の大戦時にはなかったメディアが、テレビであり、インターネットであり、メールです。真実・事実とは関係なく、これらが国民に与える影響は計り知れず、「言論の自由」を盾に、意図的な偽りを公共のニュース番組のなかで流すことなど、許されるはずがありません。

古舘氏は、時間にして1分間少々で、この件に関する説明を切り上げました。そして、その後、すぐに、「ニュースを続けます」の言葉で場面が変わりました。

材料の表示順が違ったというだけで、何度も謝罪会見を開き、商品の回収・廃棄、そして行政の立ち入り検査や指導、処罰を受ける業界があります。

かたや、それを報じるマスコミ側は、企業を倒産に追い込み、そこで働く社員らを路頭に迷わす結果につながるような偽装・捏造報道に対して、一キャスターが軽い‘挨拶’をして済むという現実…
[◆風評被害に遭う中小零細企業の悲哀。 平成19年9月6日(木)を参照してください]。


近年、偽装と並んで人口に膾炙される言葉は
「格差社会」

今の日本と日本人が抱えている宿痾(しゅくあ)を見た出来事でありました。


◆ 『勤労感謝の日』。  平成19年11月23日(金)

 今日、11月23日は、『勤労感謝の日』です。
戦前は、『新嘗祭(にいなめさい、しんじょうさい)』と呼ばれ、五穀豊穣を祝い、天皇が天神地祇(てんじんちぎ)に新穀(しんこく)を捧げる日でした。この行事の歴史は古く、飛鳥時代(6世紀の終わりから8世紀初頭)に行われたと言われています。まさに、わが国が、「豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)」と呼ばれていた由縁でしょう。

もちろん現代では、肉体的な労働ばかりではなく、物質面、精神面の生産を含めて、広範な生活活動を「勤労」と理解されています。

ところで私が、この時期になると思い出すのは、何よりも丸山明宏さん(現 美輪明宏さん)の『ヨイトマケの唄』です。

ヨイトマケの唄
              作詞・作曲/丸山明宏
父ちゃんのためなら エンヤコラ
母ちゃんのためなら エンヤコラ
もひとつおまけに  エンヤコラ

1.今も聞こえる ヨイトマケの唄
  今も聞こえる あの子守唄
  工事現場の昼休み
  たばこふかして 目を閉じりゃ
  聞こえてくるよ あの唄が
  働く土方の あの唄が
  貧しい土方の あの唄が





2.子供の頃に 小学校で
  ヨイトマケの子供 きたない子供と
  いじめぬかれて はやされて
  くやし涙に暮れながら
  泣いて帰った道すがら
  母ちゃんの働くとこを見た
  母ちゃんの働くとこを見た

3.姉さんかぶりで 泥にまみれて
  日にやけながら 汗を流して
  男に混じって ツナを引き
  天に向かって 声をあげて
  力の限り 唄ってた
  母ちゃんの働くとこを見た
  母ちゃんの働くとこを見た


4.なぐさめてもらおう 抱いてもらおうと
  息をはずませ 帰ってはきたが
  母ちゃんの姿 見たときに
  泣いた涙も忘れ果て
  帰って行ったよ 学校へ
  勉強するよと言いながら
  勉強するよと言いながら
(JASRAC出 許諾 第0413793-401号) ……
うたは、「母ちゃんの唄こそ 世界一  母ちゃんの唄こそ 世界一」と続きます。
最近、コンビニや書店に行けば、‘団塊の世代’をターゲットにした、昭和30年代の高度成長期を懐かしむ本がたくさん出ています。

「あの頃は良かった」-。
私にはそのような微温的な感傷に浸っている余裕はありませんし、「良かった」こと自体、虚実入り交じっていると思っています。

しかし、これも現代にはじまったことではありませんが、昨今の偽装事件や家庭崩壊を見るにつけ、「働くとは何か」「家族の絆とは何か」という根本の原風景が『ヨイトマケの唄』に、ギュッと濃縮されている気がしてなりません。

私の母も働きずくめの人生でした。朝は6時に家を出て大阪で勤務し、夕刻過ぎ、京都に戻ってきたらアルバイト。帰宅は、夜の10時以降ということが日常的でした。

オヤジが数年間にわたる入院生活をしていましたので、一家を支えるため、まさに死にものぐるいの奮闘だったことは、子供ながらにも理解していました。ですから、八つ当たりとしか思えない、躾を逸脱した‘かわいがり’にも我慢ができたのでしょう。
『勤労感謝の日』。
「勤労を尊び、生産を祝い、国民互いに感謝しあう」(国民の祝日に関する法律)。

直感的には分かりにくいのですが、「母ちゃんの唄こそ 世界一」、これに勝る畏敬の念はないと思います。

私にとっては、今は小さな娘たちがやがて成人した頃、「父よあなたは強かった」と感じてくれたら本懐です。


◆ マツタケ談義。  平成19年11月19日(月)


さる16日(金)、熊本の崇城大学 応用微生物工学科で開催された講演会に出席してきました。
演題は、「マツタケの培養と子実体形成に関する最新情報」。
演者は、京都菌類研究所所長の山中勝次先生(農学博士)。

山中先生は、ブナシメジやエリンギで有名な株式会社ホクトの元専務取締役 きのこ総合研究所長を務められた方で、日本有数のキノコ研究者です。

山中先生と私は、旧知の仲で4年前、例の「イカサマツタケ」が流行した時にも、共に闘いました。

そのような関係で、山中先生を崇城大学にご紹介したのが実は私(岩田)です。

山中先生は、日本各地はもちろん、アジアをはじめ、世界各国の現地調査を踏んでおられるだけに、言葉の一つひとつに鋭さと重みがあります。

講演でも活発な質疑応答が行われ、場所をかえての「マツタケ談義」に、花が咲きました。
よく知られているように、日本のマツタケは、アカマツ(まれに他のマツ)と共生しないと繁殖できません。しかも、見通し(風通し)がよく、落ち葉などが整備されていることが条件です。

現在では、マツノザイセンチュウ(松食い虫)による松枯れ、松林の不整備、乱獲によって昭和16年に1万2千トンあった収穫量も、現在は不作のときで数十トン、良くて200トンにまで減収してしまいました。

他方、朝鮮半島や中国など海外からの輸入が増え、国内総消費量の98%を占めています。

その大生産地である中国でも、ここ最近は異変が起きているとのこと。
それは、やはり日本向けの「乱獲」です。

マツタケが繁殖するには、傘を広げて胞子を飛ばさなければなりません。
しかし、日本の業者は、傘が開く前のツボミ(業界では「コロ」と呼びます)の段階での収穫、出荷を要望します。そのようなことが続けば、マツタケは次世代の子孫を残せなくなります。実際に、吉林省や黒竜江省など、かつては最大の産地であった東北部で生産量が減り、近年は雲南省や四川省産のマツタケが日本に大量輸入されているそうです。

なお、日本と中国のマツタケは遺伝子レベルで同種です。それにも関わらず、中国のマツタケは、宿主がアカマツとは限らず、広葉樹とも共生しているものがあることが山中先生らの研究で明らかとなりました。世界的に見れば、日本産のマツタケがむしろ‘特殊’なようです。
話はかわって、先日、テレビ番組を見ていて驚きました。

A.岩手盛岡産の高級マツタケ
B.カナダ産マツタケ
C.エリンギ(マツタケの香料を添加)

以上、A~Cで、それぞれ味ごはん、吸い物を作って、どれが岩手盛岡産のマツタケか当てるというものです。

見事に全員はずれていました。一番多い答えが、なんと「C.」でした。

日本人のマツタケ好き、西欧人のトリュフ好きは、本能的なものではなく生まれてからの刷り込みだろうというのが定説です。

元来、農耕民族だった私たちの祖先は、いわゆる「ダシ味」を尊び、ほのかな香りや味覚を大切にしていました。時代とともに、食事も洋風化し、濃い味付けに慣れてしまったのかも知れません。


私たちは、キノコの持つ不思議な力、特有の香りと味覚を守りつつ、今日も明日も栽培と研究に精を出します。

いつか、マツタケの栽培成功を夢見て…。



◆ 人に厳しく自分に甘く…?。  平成19年11月10日(土)


【捏造放送への処分は見送り 放送法改正案修正へ】

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/media/071108/med0711080140000-n1.htm
『4月に通常国会へ提案され、継続審議となっている放送法改正案のうち、捏造(ねつぞう)番組を放送した放送局への行政処分導入について、与党が法案から削除する方向で検討していることが7日わかった。』

『新たな行政処分には「言論の自由の侵害につながる」として放送局などが猛反発し、野党も慎重姿勢のため、法案審議の難航が予想されている。与党はこの部分を事実上撤回し、NHK改革や民放の持ち株会社化解禁など他の制度改正を優先し、今国会での法案成立を目指す。』
(産経新聞2007/11/8より引用)

これには、国民が怒りの声をあげるべきではないでしょうか。
耐震偽装、食品偽装などの不正、違法行為を行った団体や個人に対しては、その程度に応じて何らかの行政処分、処罰が下されます。

ところがその不正を糾弾するマスコミが、自分たちの捏造には行政処分をするな、と猛反発…。そんなバカな、と思うのが普通ではありませんか?しばしば起こる「誤報」は、故意でないにしても、「捏造」は明らかに意図的な問題です。

食中毒を出した食堂が営業停止処分を受けることと比べるのは不適切かも知れませんが、捏造番組による実害は、場合によっては、それを遥かに上回ることもあるでしょう。あるいは、国家を揺るがしかねない事態も起こりえます。

その捏造報道に対し、行政処分を下すことが「言論の自由の侵害につながる」とは、如何なる論拠に基づくものか、理解に苦しみます。


◆ 文化の日。  平成19年11月3日(土)

今日は11月3日、「文化の日」です。
1948年(昭和23年7月20日)に公布・施行された『国民の祝日に関する法律』において、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」という主旨で定められました。

また、11月3日という日は、わが国の新憲法が公布された日であるとともに(1946年11月3日)、明治天皇御生誕の日でもあります(1852年11月3日)。

文化の日。「自由と平和を愛し、文化をすすめる」-。
短いこの一文に含まれている言葉は、「自由」、「平和」、「愛」そして「文化」
どれもありふれた簡単な言葉ばかりですが、その真意を理解し、説明するのは、とても難しいものです。
私も、今日は秋の長風呂でもしながら、ゆっくり考えることにします。


◆ 不思議な生物『キノコ』。  平成19年10月27日(土)


高圓(たかまど)のこの峰も狭(せ)に笠立てて満ち盛りなる秋の香(か)のよさ

日本最古の歌集として名高い『万葉集(7世紀後半~8世紀後半)』に、このような歌が詠まれています。

高圓とは春日山の南方に位置する高圓山をさし、その峰にところ狭しと香りの良いキノコが
生えている様子を詠ったもので、このキノコは松茸であろうというのが専門家の一致した見解です。
最近は、さまざまなキノコが人工栽培され、季節を問わず食卓を賑わしていますが、やはり秋が‘旬’であることにはかわりありません。

キノコの美味しさの魅力は、種類ごとに異なる歯ごたえ、食感、そして特有の旨味成分によるものでしょう。

この時期になるとしばしば、野生のキノコを食べて、食中毒を起こしたという残念なニュースも耳聞します。先日も、「テングタケ」による中毒患者が出たことが報じられていました。

テングタケやその仲間のベニテングタケにはイボテン酸(アミノ酸の一種)という成分が多量に含まれており、これが下痢や嘔吐、幻覚などの中毒症状の原因となります。

ところがこのイボテン酸、うま味成分として一般によく知られたグルタミン酸の10倍とも言われる‘うま味’があるのです。またこのイボテン酸や、それが乾燥することによって変化してできるムッシモールという成分は、幻覚作用をもたらすことも知られています。そのため、昔から、世界中でシャーマニズムの儀式に用いられてきました。
キノコというものは、まったく不思議な生物です。
色彩豊かで、香りが良いもの、美味しいもの、なかには他の生物に毒性を示すものも…。

そして、有毒性を持つものがあるなら、反対に
「有用性」があるのも世のならいです。
アガリクスヤマブシタケメシマコブ等々、私たちが扱っているキノコ以外にも、さまざまなキノコにおいて、その有効性が世界中で研究されています。

美味しくて、元気になる…。
秋の味覚、「キノコ」を堪能してください。

 アイ・エム・ビーに生えているキノコたち
アガリクス 野性エノキ 鳳 尾 茸

ヤナギマツタケ ヒラタケ アワビタケ
ヤマブシタケ …以下、チョボチョボといろんなキノコをつくっています。


◆ 華麗なる復活。  平成19年10月20日(土)


朗報です!いよいよ我が国も「アガリクス」の有用性を臨床的に解明しようというきざしが見え始めました。

【◎抗がん作用、効果明らかに 健康食品「アガリクス」】
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20071020101.htm
『金大大学院医学系研究科臨床研究開発補完代替医療学講座の大野智特任准教授は今月下旬から、がんに効くとされる健康食品アガリクスについて、公的研究費を用いた臨床試験を国内で初めて開始する。

『臨床試験は、
厚生労働省がん研究助成金「がんの代替療法の科学的検証と臨床応用に関する研究」の一環で、金大附属病院と四国がんセンター(愛媛県)との共同研究として行われる。』

『がんと診断され、治療を終えて経過観察中の人を対象に、患者を三グループに分け、動物実験などで安全性が確認されている市販のアガリクス製品を一日一包(一・八グラム)から三包、六カ月間摂取し続けてもらう。二カ月ごとに採血し、肝臓や腎臓への副作用および免疫機能や生活状況への影響を調べる。』

『大野特任准教授は国内初の臨床試験について
「アガリクスの正確な情報が少ない現状で安全性や有効性を確かめることは非常に有意義だ」と話し、試験に参加する患者約九十人を募集している。問い合わせは金大大学院医学系研究科臨床研究開発補完代替医療学講座=076(265)2147=まで。』
(北國新聞2007/10/20より引用)

これまでは、一部の学者と私たちの企業努力に依存されてきたアガリクスの研究ですが、このアガリクスを「緊急案件」として取り上げた米国国立健康研究所(NIH)の先駆的な取り組みと合わせ、アガリクスの力を公的に認知される良い機会だと思います。


◆ 秋の運動会シーズン。  平成19年10月9日(火)


10月に入って、あちらこちらで運動会が開催されているようですね。

かく言う、私も10月7日(日)は、三女の運動会を見に行ってきました。

今日は、やや私的日記ということで、すみません。

365日、年中無休を常としてきた私も、子供が幼稚園、小学校とあがるにつれ、行事に参加するため、日曜日に休みをとることが増えてきました。

私が子供の頃には、運動会や学芸会は言うに及ばず、参観日、懇談会にすら親が来ることはありませんでした。いや、出来なかったと言うほうが適切でしょう。そんな記憶が何度となく脳裏を過ぎりながらも、普段のこと、そして今後もいつ何があるか分からない立場であることを鑑みると、行くのが正解だろうとも思いました。

素顔の三女は、天真爛漫。長女と二女が時折見せる天性の才能のようなものはありません。しかし、長女や二女が床に食べこぼしたものをつまみ食いするなど、野性的に育ったせいか小さな身体なのに自己治癒力が強く、風邪にも高熱にも負けません。近所の小学3、4年生ともケンカをするほど、元気に育っています。
その三女、オープニングでは肩から三つの小太鼓(トリオドラム)をさげて行進し、リズムもよくとれていました。リレーに障害物走。
速い!総じてうちの三人娘は、逃げ足が速いのです。

途中、雨が一時的に降り、競技の順番があれこれと入れ替わりました。
予定では、騎馬戦だけは、私が出てやろうと思っていたのに、なぜか競技者のなかに細君が並んでいました。
いつも『悠香』を飲んでいる子です。
でも、お父さん連中のなかにあってけっして見劣りしません。三女をヒョイと肩に担ぎ、運動場を駆け巡っていました。‘嗚呼、私はあのヒトと同居しているのか…’とあきらめにも似た溜め息が出ます…。

私は私で、変なタイミングで集合場所に行ってしまい、保護者だけの競技に出場するはめになりました。二人組での障害物走。相方は、顔見知りの自衛隊員です。おっ、息が合いそう。一着でゴールイン!

わっはは…。元陸上部員の私と、現役陸上自衛隊員のコンビは最強なのでした。
最後は全クラス対抗の綱引き。不思議なことに綱引きとなれば、必ず細君の姿があります。なるほど、綱引きにバッチリ適した体型…。そして細君が加わったチームは、ほぼ勝利へとつながります。3回戦まで勝ち続けたのですが、さすがに2倍ほどにふくれあがった相手方の人数にはかないませんでした。
踏ん張っている薄ピンクの人物が!
長女の入園から途切れることなく二女、三女と続き、実に6年間、幼稚園にはお世話になりました。運動会が終わって、残る行事もあと少し。年少組のその下、「ひよこ組」から通った三女が来春には卒園。いくらかの感慨も湧いてきます。
ところで、運動会に行って気がつきました。よく考えてみると、親よりもおじいちゃん、おばあちゃんが大変なのですね。うちも義母に来てもらったのですが、孫の人数に応じて、この時期、保育園や幼稚園、小学校の運動会を回ることになります。

しかもレジャーシートを敷いて地べたに座ることが多く、足腰が疲れるとのこと。
あらかじめ携帯用のイスを義母のために準備し、「助かったわぁ」と喜んでもらったことでホッとしましたが、これは大事なポイント。みなさんもお気をつけのうえ、秋のシーズンをお楽しみください。


おっと、商品のご紹介を忘れていました。

「あぁ、キツかぁ~」という声が出たら、醗酵クエン酸飲料『悠香』をゴクッと一杯どうぞ。

「晴れるのは良かバッテン、太陽の日がまぶしかねぇ…」には、日傘とサングラス、
そして『瞳の友』をお忘れなく。

「うまか~」食欲の秋に負けそうになったら…。『きのこキトサンダイエットSSS』

「歩くのも、やおイカン」…。『ひざの友 歩(あゆみ)が、サポートします。


『ひざの友 EX』が、このたび『ひざの友 歩』にリニューアルしました。
 N-アセチルグルコサミンが加わってさらに好評です。しかも価格は、そのまま据置!

 リンク先のページはまだ『ひざの友 EX』のままですが、只今、ページを準備中です。
 申し訳ございません。


◆ 忘れてはならない『危険度』。  平成19年10月2日(火)


安倍元首相の突然の辞任に伴って、急転直下、福田内閣が発足しました。
先の総裁選では「もう年が年だからねぇ」と煙に巻きつつ、今回は意欲満々の出馬。
信頼できる情報筋によれば、小泉政権後のゴタゴタを予想していた福田氏は、そのあとを次ぐ首相がドエライ目に遭うことを予想し、前回は見送ったということです。
さもありなん。

小泉政権中の2002年6月、「政府首脳、非核三原則見直し発言」が問題となりました。
これに対応したのが、当時官房長官だった福田康夫氏。そのときのやりとりを以下に再現してみます。

 記者  「長官は、政府首脳に真意を確認されたのでしょうか」

 福田氏 「ええ、真意を確認しました。確認したところ、そういうことは言っていない
        ということを、はっきり言っておりました」


 記者  『政府首脳』がだれかを公表するつもりはないのですか」

 福田氏 「それはそれで相談してみましょう」

このあと、間もなく『政府首脳』が福田氏自身であることが公表されました。
…というか、この質問をしている記者も記者で、福田氏が言っているのを聞いていながら、
わざと尋ねるのですから。いやぁ、まったく政治の世界というのは、懐が深く、また、庶民には遠い世界のように思われてなりません。

ところで、この静かな闘志を燃やす福田首相の所信表明をトクと読みました。
そのなかで、こうあります。

毎日の食卓の安全・安心は、暮らしの基本です。消費者の立場に立った行政により、食品の安全・安心を守るため、正しい食品表示を徹底するとともに、輸入食品の監視体制を強化します。

ほかの箇所でも、頻繁に『安全・安心』が登場します。
私はいつも言っています。この『安全・安心』という言葉について。

『安全』『安心』は一対で用いられることが多いのですが、この意味の違いは認識しておかなければなりません。

たとえば、ここに〈大量の雑菌に汚染された汚物〉があるとします。これを殺菌し、無菌化にしました。雑菌もいません。毒性もありません。科学的には『安全』です。
さて、これを『安心』して食べられるかと言えば、多くの人はノーと言うでしょう。

一方、奥さん、あるいはお母さんの握ってくれたおにぎりは『安心』して食べます。

このように、『安心』とは多分に信頼関係に基づくものです。
現在、中国産農産物や食品等が大きく取り沙汰されています。単に監視を厳しくするだけでは信頼関係は築けません。

なぜなら、「監視を強化する」ということは『安全』には近づくものの、その心根は「安心できない」の裏返しに過ぎないからです。

もうひとつ、別の角度から、世間全般が『安全・安心』を語るうえで、やや疎かにされている点を指摘しておきます。

それは『危険度(リスク)』です。

世の中に『絶対』ということはありません。強いて『絶対』を挙げるなら、「万物は流転する」ということでしょう。私たちも、この世に生を受けた以上、どこかでお迎えがきます。それは『絶対』です。

ところで、この危険度(リスク)の概念を抜きにして、本来『安全』だの『安心』だのを政治・行政が語ること自体、ナンセンスなのです。

たとえば、香ばしく炒ったコーヒーの抽出物には1000種以上の化合物が含まれています。そのうち20種近くは、齧歯類(げっしるい)に「がんを誘発する」ことが分かっています。だからと言ってコーヒーは危険な飲物だと認識していませんし、また逆にコーヒーの健康効果がいくつも判明しています。
                          ※齧歯類:ラット、マウスなど、「ネズミ目」に類する動物

自然の農産物や食材のなかには、さまざまな成分が含まれています。分析技術の進歩で判明したその一部の成分を針小棒大に捉えて、『危険な食品』と決めつける考え方は間違っています。

身近なもので、リスクの比較をするなら、タバコなどはその最たるものですし、国際ガン研究機関(IARC)の分類によれば、「発がん性がある」と断定されたグループ1には、X線や、特定のウイルスに並んで、太陽光、アルコール飲料も含まれています。

つまり、食品の安全性問題に限らず、あらゆる物事はベネフィット(利益)と危険(リスク)のバランスのうえで成り立っているということを心得ておく必要があります。

当社はお客様に『安全・安心』をお届けすることを最大のモットーにしています。それを果たすためには、決して労をいといません。

しかし、そのことをアピールするだけでは、真実を伝えるというこのサイトの目的は達成しえず、みずからの姿を省みながら、私(岩田)の考え、というものをお伝えしていきたいと思います。



◆ こころの伝達。  平成19年9月28日(金)


私を知る人たちから、「絶対に信じられん」と言われることがあります。
いえ、もうこの日記で何度となく触れてきたにも関わらず、未だ信じられないという方もいらっしゃるかも知れません。また、なかには、実演して見せてすら、「錯覚だ」と信じて疑わない人もいます。

ちまたでは『人は見かけが9割』なんて、フジュンな本が流行っています。
カクカクの角刈りのうえ、先日、お風呂掃除をしている時に、うっかりとアルミ扉で眉間を切り、三日月型の傷跡が残っているワタクシ。さて『見かけ』は、いかなる者でございましょう。

スミマセン、もったいぶって。
そう、こう見えても少しばかり、電子オルガン(エレクトーン)をたしなむんです。

けっして上手くありませんし、電子オルガンは、立派に電子楽器としてどんどん進歩を遂げているにも関わらず、私のなかでは四半世紀前のままです。

当社、工場の一室には、古い年代物の電子オルガンが置いてあります。音色も限られ、音量調整も一部、壊れていますが、取り敢えず音は出ます。昼休み時や、工場の終業後、しばしのあいだ鍵盤に向かうことも…。

まだシャーレのなかで眠るアガリクス猴頭菇(ヤマブシタケ)、その他、たくさんのキノコの菌糸たちが聴衆です。そして私の背後には、手抜きをせず、きちんと演奏するようにと見張る、当社の麗しき女性軍の姿があります。

まずは、いつものように、菊地雅春先生の作曲による当社テーマ曲から。
うちのキノコたちは、どうでしょうか?
『いのちよ』と語りかけ、『朝日に萌ゆる』その初々しい生命の息吹が込められたら…。


そうして育った
健康キノコが、形をかえながらもみなさまのお手元に届き、元気の源となるなら、これほど嬉しいことはありません。


◆ 夏バテは、忘れた頃にやってくる…。  平成19年9月21日(金)


「夏バテというのは、夏が過ぎてからやってくる…」。
最近、届いたお客様の声です。

よくある夏バテの原因は、いわゆる「冷房病」というものです。

秋分の日を目前にしながらも、今日(21日)、福岡県朝倉市の最高気温は、35℃です。
「28℃」に設定した事務所の冷房から吹き出されてくる風の温度を、実際に計ってみると
16℃でした。部屋の広さ、冷房機のパワーにもよりますが、風量を強くすればするほど、同じ温度でも冷たく感じます。

うちの会社では、なるべく節電を心がけるとともに、冷房の風が直接、人にあたらないように調整していますが、それでも業務担当の女性は、「冷え症」とのこと。

一方、その向かいに座る経理担当の女性は、冷房とは無関係に、年中、冷や汗をかいています。これは、帳簿をつけていてのことですので、お間違いなく…(泣)。

いずれにしろ、激しい温度差は、それだけで身体を無用に疲れさせます。
特に9月末ごろは、最高気温と最低気温の温度差が10℃以上違うこともあり、さらに注意が必要。
…モデルさんです。


◆ 混 沌。  平成19年9月15日(土)


政局が混乱しています。
9月12日、安倍首相、突然の辞任表明。

人物評価や責任問題はともかくとして、「もう、無理なのでは…」と、思えるほど、このところ、表情に疲れが見えていました。健康状態の悪化も理由のひとつと言われていますが、いわゆる機能性胃腸炎とのこと。

まあそれにしても、安倍首相の資質が問われるのは当然ながら、取り巻きの不祥事やスキャンダル発言問題、社保庁の年金問題等、政治家・官僚のなかから、いろんなモノが噴出しましたねぇ(溜息)…。

私たちの監督官庁と言えば、農水省と厚労省。

まずは農水省。
官僚の天下り団体「緑資源機構」による官製談合事件や事務所経費問題に端を発する松岡利勝元農水相の自殺。

つぎに登板した赤城徳彦氏も事務所経費問題によって辞任。
言論によるマスコミと国民のバッシングが「氣」となってあらわれたのか、顔中、絆創膏だらけでテレビカメラの前に登場されたときは、本当にビックリしました。

さらに参議院選後、「ここだけはこない方がよかった」「参ったなぁ」と言いつつ就任した遠藤武彦氏は、自身が組合長を務める置賜農業共済組合が、補助金を不正受給して放置していたことが発覚して8日目に辞任。
う~ん、道理で最初から手はず良く、懺悔のスキンヘッドだったのか…と。

一方の厚労省。
言わずと知れた、社会保険庁の年金積立金流用や横領、ずさんな管理によって消された5000万件の記録。グリーンピアでぶっ飛ばした3800億円の損失…。

参議院選後、柳澤氏に代わって厚労相に任命されたのが、テレビなどのマスコミでも過激発言で知られる舛添要一氏。社保庁や市区町村職員が「ネコババ」していた額が3億4,000万円に上ることが判明したときは、さすがに怒り心頭。

「横領したような連中はきちんと牢屋に入ってもらいます」
「盗っ人は最後の一人まで草の根かき分けても探し出すという思いでやって頂きたい」
「泥棒したやつがぬけぬけと役場で仕事をしていいんですか」

…等々、当初は、ヤル気満々でした。これが9月4日ごろの発言。

ところが、数日後には「時効が…」「民事でもちょっと無理…」と意気消沈。

安倍首相の辞任に伴って、もうその去就が注目される始末です。

嗚呼、高らかに聞こえてきます。悪代官の笑い声が…。


◆ 風評被害に遭う中小零細企業の悲哀。  平成19年9月6日(木)


「風評被害」というのは、真面目に仕事をしてきた者が受ける被害だと私は常々思っていますが、それを象徴するかのような出来事が報じられていました。

【大手「不二家」風評被害も 伊達の会社】
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000000708300003
『伊達市鍛冶屋川の菓子製造会社・不二屋食品と同卸業の不二屋商事(ともに佐藤克彦社長)が29日、福島地裁に自己破産を申請した。負債額は計約13億9千万円。

『民間調査会社の帝国データバンク福島支店によると、今年1月に発覚した大手菓子メーカー「不二家」のずさんな品質管理問題で、社名が似ていることから受けた風評被害の影響もあったという。』
(朝日新聞2007/8/30より引用)

【社名悪かった?「中国食品工業」倒産】
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/09/01/07.html
『岡山地裁は31日、海産加工物を製造する岡山市内の食品会社「中国食品工業」に対し、破産手続きの開始を決定した。同社の名前入りの商品をスーパーの店頭などで見た消費者から「中国産の食品を扱っていいのか」と抗議の電話を受けるなどして取引が減少、破産に追い込まれた。負債総額は8億7500万円。』

『中国食品工業が扱うものの6割前後は中国産以外で、中国産は約4割。主力商品はイカの加工品「うまいか」。週刊誌に「中国産食品」ではなく「中国食品」が危険という特集記事が載って以降、抗議や問い合わせが増え、取引先からも「社名を変えないと取引を打ち切る」と迫られた。会社側は「単なるとばっちりと見ていたが、甘かった」と話している。同社は1948年創業。社名の中国は「中国地方」を意味する。最近の年間売上高は約10億円。』

(スポニチ2007/9/1より引用)
不二家問題が大きく報道されていたとき、福島県の『不二屋食品』は相当な危機感を抱いていたようです。それでも当時は、「知名度がアップしたことを活かして…」という、同社社長の前向きなコメントを聞いて、私はホッとしていたのですが、今から思えば、自分に対する精一杯の元気づけだったのでしょう。

不二家問題に絡んで、最も強烈な報道をしたのがTBS。
TBSの「みのもんたの朝ズバッ!」では、十年以上前に退職した元パート従業員なる女性の証言をつなぎ合わせて、再現フィルムまで作製し、放映していました。司会の、みのもんた氏は、それこそズバッ!と「(不二家に)廃業してもらいたい!」と発言。不二家の抗議により、調査した結果、内容のほとんどが捏造だったことが判明しました。


その捏造報道を含むいくつかの事案が問題となったことを受け、先頃、TBSでは井上弘社長が報酬1カ月分の20%を返上、役員らの減俸、番組制作担当者の数日間の出勤停止、けん責(始末書提出)などの処分が下されました。しかし、こんな処分など、所詮、内輪の処分であって、誰かに弁償するわけでも、罰金を支払うわけでもありません。

本当に倒産してしまった『不二屋』は、どこに憤りを持っていけば良いのでしょうか?

一方、『中国食品工業』の倒産。
引用の記事文中、最も重要なのは以下の箇所です。

週刊誌に「中国産食品」ではなく「中国食品」が危険という特集記事が載って以降、抗議や問い合わせが増え、取引先からも「社名を変えないと取引を打ち切る」と迫られた。

みなさんは、‘まさか、この程度で風評被害が起こるのだろうか?’と思われるかも知れません。でも、それが現実なのです。

他の新聞でも『中国食品工業』の倒産は、報じられていますが、不思議なことに、この「週刊誌に…」という箇所だけはスッポリ抜けています。各新聞社が週刊誌を発行しているのはご存じの通り。週刊誌はこぞって「中国食品」と書いていましたね。

たとえば朝日新聞系の週刊誌 アエラ7月30日号の特集は[中国食品「毒抜き」調理法]でした。

『不二屋』と『中国食品工業』
同じように風評被害を受けた者として、経営陣、社員らの心情は痛いほど分かります。

それを思えば、今こうして当社が立っていられるのは、商品をご愛顧いただいているお客様をはじめ、当社を応援してくださる方々のおかげによるもの、と深く頭を垂れる次第です。


◆ 朝青龍、最大の処罰は、マスコミによる追っかけか?  平成19年8月31日(金)


いったい何が目的なんでしょう?朝青龍を巡るマスコミの報道…。
もともとの非は朝青龍にある、これは間違いありません。

朝青龍の分別のない言動に、さまざまな議論が生じるのは当然ですが、やれ知人だ、やれ恩人だといろいろな人物が登場し、本人の‘症状’を代弁する様子には大概辟易しました。

一方で、精神科医を名乗る複数の医師の診断は、それぞれ「神経衰弱状態」「抑うつ状態」「急性ストレス障害」、そして最終的に「解離性障害」。これらが相互にどんな関係なのか分かりませんが、8月20日付の読売新聞には以下のように記されています。

『18日から、睡眠導入剤や精神安定剤も投与されており、吉田所長は記者会見で「問診ができない中での難しい診断で、付け人など周囲からの情報にも基づいて下された。今後は、横綱本人が望む治療環境を最優先させるべきだと、精神科医も私も考えており、帰国が最良だと思う」などと説明した。』

ここでは「18日から睡眠導入剤や精神安定剤を投与されており」となっていますが、実際には、もっと以前から服用していたことが明らかです。

つまり、いつから薬物を服用しているのかも判然とせず、しかも本人ではなく、「周囲からの情報」に基づく診断に、どの程度の信憑性があるのか大いに疑問です。ただ、いずれにしても今の朝青龍の精神状態が、尋常ではないのは間違いないところでしょう。

でも私が、もっと異常に感じたのは、精神疾患にある(と言われている)朝青龍を、四六時中カメラとマイクで取り囲んで監視し、ところかまわず大声でコメントを求めるマスコミの姿勢です。

そのようなマスコミの姿には、彼らが日頃、金科玉条とする
‘人権尊重’など、見る影もありません。

モンゴルから単身、異国の地 日本にやってきて、並々ならぬ努力で横綱にまでのぼりつめた26歳の若者を、周囲の非も十分省みず、このように追いつめることが果して正しいのでしょうか。物事の是々非々に基づき、「処分は処分、治療は治療」と、きちっとけじめをつけるべきであって、ワイドショーやゴシップのネタに取り上げられ続けることに、違和感を覚えます。

現代に生きる私たちにとって、マスコミの存在は大きく、得る情報のほとんどを依存していると言って過言ではありません。それだけに、なおのこと、マスコミは、『第四の権力』の名に驕らず、品格のある報道姿勢を常に心がけてもらいたいものです。

朝青龍には、反省すべき点は反省し、心技体を充実させて、また土俵に戻ってきてほしいと私は願っています。


◆ もぐら叩き。  平成19年8月23日(木)


最近、私のところに『○○という新種のキノコを栽培しないか』という持ちかけがきたのですが、そんなキノコ、本当にあるのでしょうか」という質問・相談が複数ありました。

多くは、例によって「松茸と椎茸を掛け合わせた○○」「松茸と椎茸を活用した××」「松茸と椎茸から生まれた△△」という触れ込み。

そう、『イカサマツタケ』の再来です。
平成15年4月から6月にかけて、あらゆるメディアが『融合松茸』なるキノコに騙されました。

「交配」や「掛け合わせ」は、これは農作物などを品種改良をするうえで有用な手段です。

しかし、マツタケ(キシメジ科キシメジ属)とシイタケ(キシメジ科シイタケ属)といった属の異なるキノコの菌糸を同時に培養して、交配・体細胞融合することはありません。

当時、私はこのキノコを入手し、菌糸の形状、増殖速度、そしてDNA鑑定などの方法で調査した結果、完全に「タダのシイタケに過ぎない」ことを証明しました。

そこで、私は、盟友 勝谷誠彦さんと共に、この明らかな偽装表示と、番組の捏造を糾弾したのです(「はじめてお越しの方へ」参照)。

そのときに生まれた造語が「イカサマツタケ」
さすが、文筆家による命名だけあって、据わりの良い語感です。ついでに「シイタケを無理矢理、マツタケにこじつけているものはムリジイタケにしましょう」という調子。2003年6月11日のことでした。

今でこそ、あちらこちらのサイトでも「イカサマツタケ」「ムリジイタケ」の言葉が見られるようになりましたが、そのようなわけで、発信源は私と勝谷さんです。

結局、単なるシイタケ(椎茸)であることが暴露され、一気に興ざめしたものの、「人の噂も七十五日」。

その後も、名称を変えて繰り返し登場しています。

しかし、ある意味において、被害が急拡大するのは、拙HP、『イカサマツタケの研究(http://www.geocities.jp/achakoyasuo/)』でも記したように、実は「このキノコを栽培しないか」「このキノコで町おこしをしないか」という誘いからなのです。

栽培するためには施設が必要となります。また、キノコを栽培するため、継続的に種菌を買わなければなりません。こういうと語弊がありますが、消費者が二級のシイタケ(椎茸)をマツタケ(松茸)と信じて高額で買ってしまった、というだけでは済まないような莫大な金銭的被害が生じます。

しかし、4年前の事件時、勝谷さんのほか、ごくわずかな有志の研究者以外は、当たらずさわらずを決め込んでいました。業界自体も、放って置けばよいという程度の感覚です。

所謂「大人の対応」ですね。そういう体質が結局、業界全体の不信につながるのです。

同時期に闘っていた事案に、アガリクスのバイブル商法がありました。これも相手は、業者とマスコミ(メディア)です。

話を戻します。
私は、キノコ栽培と研究を生業とする者として、何の罪もないキノコが詐欺のネタに利用されることには我慢なりません。また、それによって騙される人を目の当たりにすることは、いよいよ耐え難い思いです。それは、健康食品業界に対しても同じ気持ちです。

私がこの問題に対して注意を喚起しても、怪しい敵をつくるばかりで、何のトクになる話でもありません。むしろ、幾ばくかの返り血を浴びることと、むなしさが残るばかりです。

正直なところ、ひとつ興味があるとすれば、みなさんが当社のそんな姿勢をどう評価してくださるのだろうかということです。

そう思いながらも、ただ残念ながら、今、私にはこういった連中にかまっている余裕はありません。ですから、相談者には、最低限、以下のことをアドバイスしています。

・各都道府県の林務課、森林林業技術センター等に相談すること。
・(独)森林総合研究所に問い合わせをすること。
・「○○大学との協力による…」という話であれば、必ずその大学に確認すること。
・もし本当に「新種のキノコ」である場合、人間による長い食経験がないものは危険だと認識すること。


参考:『イカサマツタケの研究(http://www.geocities.jp/achakoyasuo/)


◆ 「メタボ」の怖さは別のところにも・・・。  平成19年8月17日(金)


【市長発案の「減量作戦」参加の課長、運動中死亡 三重】
http://www.asahi.com/national/update/0816/NGY200708160008.html
三重県伊勢市で、市長ら幹部7人が市民に宣言して取り組んでいた減量作戦に参加していた課長の男性(47)が、運動中に倒れて死亡していたことが分かった。伊勢署はジョギング中に突然死した可能性もあるとみている。

同署などの調べでは、課長は休暇中の14日午前7時ごろ、Tシャツと短パン姿で外出。午前9時10分ごろ、自宅近くの路上で倒れているのを通りかかった人が見つけたが、死亡していた。死因は急性虚血性心疾患で、運動中に心臓が止まった可能性が高いという。

減量作戦は、肥満予防PRのため、森下隆生市長が発案。「7人のメタボ侍、内臓脂肪を斬(き)る!」と題し、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が疑われる部課長6人と7月11日に開始。10月に成果を発表する予定だった。

市健康課によると、課長は身長が175センチ。減量前の体重は82キロ、腹囲100センチだった。当初は「腹囲10センチ減」を目標に掲げたが、7月中旬に面談した保健師が急激な減量をいさめ、「3カ月で腹囲4センチ減、体重4キロ減」に修正した。

森下市長は「まじめな性格で、仕事もコツコツする方だっただけに、つらい」と話している。

(朝日新聞2007/8/17より引用)
みなさんにもぜひ、注意していただきたいので取り上げました。

「メタボリックシンドローム」が疑わしいと言われたところで、直ちに命に関わるということはないけれど、「まじめな性格で、コツコツ…」という善人が、責任感と義務感にかられて、それを解消しようとすると、こういう不幸な結果を招くこともあるという事例です。

お亡くなりになった方は、まさにダイエット前の私とほぼ同じ体格です。
かつては、子供の頃から、体操、剣道、柔道、陸上、弓道、登山と、いろいろなスポーツに手を出した私ですが、今では、めっきりスポーツに興じることはなくなりました。

気づいたときには、しゃがむのも一苦労という有様です。
それをきっかけに昨夏、思い切ってダイエットに取り組みました。
私がまず気をつけたのは、当然のことながら、食事と運動です。

・食事は1700kcal~2000kcalを目安に、無意味で無茶な食事制限はしないこと。
・激しい運動はせず、せいぜいラジオ体操程度の運動を1日2回と、日頃、仕事などで歩いている一日数キロの歩行に留めておくこと。


この詳細については、拙著『ダイエット奮闘記編』をご覧ください。
また当時、開発中の『きのこキトサンダイエットSSS』をはじめ、当社のサプリメントを利用したことを付記しておきます。

私が言いたいことは、メタボリックシンドロームの烙印を押され、「運動をしなければならない」と思い込むのは大変危険だということです。

むしろ「運動をしなければならない」と思っている人こそ、急に「運動をしてはならない」と言っても過言ではありません。


テレビやマスコミに出てくる専門家は「適度な運動」という言葉をよく使いますが、個人個人にとって、「適度な運動」など、一概に決めることはできません。

たとえば、今、横綱 朝青龍関の問題が持ち上がって、マスコミがいろんな専門家のコメントを集めたり、わけの分からない‘関係者の証言’を垂れ流しています。私が興味を持ったのはそんなことではなく、145キロ以上もある朝青龍関がサッカーに興じていたことです。

これも誤解しないでください。品格だとか、道義上の問題ではなく、身体上の問題です。あの体重で走り回ったり、転げ回ったりすることは、膝関節や疲労骨折(?)をしていると言われる腰に、とても大きな負担がかかるのではないかという心配です。関取とサッカー選手、アメフト選手らは、それぞれ身体を鍛える方法が違っています。

見た目には同じように見えても、ある人には適度、別の人には過度だということです。

さらに、ランナーズハイになり、運動をすることが心地よくなっている人でさえ、身体がそれについていかないこともあります。
    ※ランナーズハイ:長い時間走るなど、ある一定量を超えた運動をすると脳内に
                エンドルフィンという麻薬様物質が分泌され、苦痛が軽減されること。


日本でも有名になった『奇跡のランニング』の著者、ジェイムズ・F・フィックス氏は1984年、17年間続けたジョギング中に急性心筋梗塞で亡くなりました(享年52歳)。著書の内容は、素晴らしいものです。しかし、残念ながらジョギングのカリスマ的著者の若過ぎる死は、ジョギング信望者に少なからずショックを与えました。

三重県伊勢市の減量作戦は、労働法で定められた健康診断を実施し、しかも保健師からのアドバイスを受けたうえで開始したことでしょう。それにも関わらず、この伊勢市に限ったこととは言え、7人のうち1人が死亡したという事実は、非常に高い危険性を孕んでいることも示唆しています。

自分の健康状態を完全に把握していない一般市民が、無闇に「メタボ」という言葉に踊らされ、自虐的に「運動をすることが、身体を鍛えることになる」などと誤解しないよう、注意を促す必要さえあります。

市民のため、良かれと思って、発案した伊勢市長もつらい立場にあることは分かりますが、職員の死亡原因がはっきりした時点で、もう少しマシなコメントを出すべきです。なにより、市民に向けてのPR活動だったのですから、説明義務があります。

酷暑続きの今夏。夜明け直後から、30℃近くもあります。
8月17日の今日現在、子供からお年寄りまで、熱中症とみられる症状で亡くなった方は、12人にのぼります。

こういう時期は、几帳面さを重んじることよりも、多少‘だらけ気味’のほうが、身体には良さそうです。


◆ 終戦の日。  平成19年8月15日(水)


旧盆と重なり、言わず語らず、私たち日本人には8月15日は、供養、鎮魂、追憶の日として根付いているように思われます。
1854年の開国以来、西洋文化の導入とともに、急速に文明を開化させ、日清・日露戦争に勝ち抜き、列強の仲間入りをした日本。私の手元には、曾祖父が日露戦争に従軍した際の記章が、今なおあります。

当時の日本が、富国強兵の名のもと、軍国化へ向かっていったことに異を唱えるつもりはありませんし、私がここで持論を展開すべきでもないと思います。
 中央:明治三十七八年従軍記章
  右 :明治二十一年赤十字社章

ただ、私は無性に、「その頃の“時代”を知りたい」という思いに駆られます。

かつて徴兵によって従軍し、所属部隊が全滅するなか、左腕を失いながらも生還された漫画家の水木しげる氏は、自著のなかで述べていらっしゃいます。

『私は戦後二十年ぐらい、人に同情しなかったんです。戦争で死んだ人間が一番かわいそうだと思ってたからです。(水木しげる著:妖怪と歩く)』

「自分は不幸だ、不運だ」という人は、ときに私も含めてたくさんいますが、現代ほど食物に困らず、戦争もない、あまつさえ、便利すぎるほどの文明を享受している時代は、日本人にとって有史以来、はじめてのことです。

しかし、そのわずか60数年前には、悲惨な戦争がありました。

それを実際に体験した人々は、もう80歳を超える高齢です。“今、聞かせてもらっておかないと…”、という焦りに近いものが私にはあります。もちろん私の身内にも戦争体験者がいますし、実家を解体する際にたくさん出てきた往時の書物、伯母、母らが女学校時代に使っていた教科書なども残っています。
明治~太平洋戦争当時の地図・教科書・書物など

日々の仕事とは切り離して、そういった体験談や資料の整理も、私がなすべき大切なことのひとつとしてとらえています。

国を守るために散った英霊、空襲や爆撃、地上戦で直接・間接的に亡くなった無辜の民、
日本が被害を与えた諸国の方々、かつての敵味方問わず、心から追悼の念を捧げます。
黙 祷


◆ お盆。  平成19年8月14日(火)


ちょうど今日明日あたりは、お盆休みをとって故郷で過ごされる方も多いのではないでしょうか。

本来、盆とは旧暦7月15日を中心に、祖先の霊を祀る行事のことをいいます。

仏教でいう盂蘭盆会(うらぼんえ)に由来すると思われますが、それだけではなく、今日では、各地特有の民俗風習が合わさって、それぞれの「お盆」が催されています。

  ※個々に修行していた僧侶が、ある時期、一箇所に集まって修行することを安居(あんご)
    といい、盂蘭盆会(うらぼんえ)は、その最後の日にあたります。


いわゆる現代の「お盆」は、主として以下の日に執り行われています。

①旧暦7月15日に相当する日(年によって異なる)
②新暦7月15日
③月遅れの8月15日(旧盆)
④その他


現在では、夏休みとも重なって、③の8月15日(旧盆)に行われることが多いのではないでしょうか。

京都生まれの私にとって、お盆と言えば、「地蔵盆」
8月中旬以降におこなわれるこの行事は、子供たちにとって夏休みの一大イベントだったのです。

2日間の行事ですが、各集落ごとにある「お地蔵さん」の前に天幕が張られ、子供たちがそのなかにワンサカと集まり、いろんなゲームや紙芝居、腹話術、金魚すくいなどの催しを楽しみます。この2日間は子供にとっては無礼講ともいうべき日々ですが、付き合う大人のほうはグッタリ。なにしろ不夜城のように一晩中、灯りがともり、夜になっても影絵だの、肝試しだのと遊ぶこと以外はしないのですから。

地蔵盆では、普段、話したこともない子供や、ケンカ中のヤツとも、不思議な連帯感ができ、行事が終わってもしばらく、その関係は続きます。

神仏による、子供の安全祈願のご利益は定かではありませんが、この地蔵盆が子供たちの仲間意識を高めることや、日頃のわだかまりを解消するのには、大変役立ったことは間違いありません。

最近では、‘非行防止’‘子供が夜遅くまで遊ぶとは何事か!’などという「正論」が幅をきかせ、そのおかげで、日数も1日に減り、時間も短縮され、ほそぼそと行われているところ、もう廃止してしまったところも多いと聞きます。

子供時代には意識しませんでしたが、そのように多くの子供や大人が寄り集まり、元気な姿を見せることは、私たちの祖先にとってもなによりの供養ではないかと思います。

私は、仕事上、盆休みも正月休みもありません。しかし、出張で京都近辺に行ったときには、先祖に普段の無礼を詫びつつ、急ぎ、墓参りだけはするように心がけています。

盆前後からはラッシュで、交通も混雑すると思います。
どうぞ、みなさまにおかれましては、事故・ケガ・病気などに見舞われませぬようお祈り申し上げます。


◆ 金魚の昼寝。  平成19年8月11日(土)


今年の6月、当社ではご希望のお客様を対象に「オオクワガタ&カブトムシの幼虫プレゼントキャンペーン」を企画しましたが、予想をはるかに上回るご応募を頂戴しました。

「孫にあげたらとても喜んでくれました」「息子が、『クワガタムシやカブトムシを飼いたい』ってずっと言っていたんですよ」等々、たくさん喜びの声が届き、私たちも嬉しい限りです。

カブトムシやクワガタムシのような昆虫は、卵が孵り、幼虫からサナギ、成虫となります。その輪廻を悠久の過去から続けてきたからこそ、今、その生物が存在しています。それを目の当たりに見て実感することは、子供たちの情操教育にもきっと役立つことでしょう。

「生命とは何か?」という原点からはじまり、飼い主の愛情にこたえるペットの姿、そしてその死…。人は他の生物を通じて、命の尊さ、そして喜怒哀楽を知ることもあります。

先日、うちの三人娘が、地元の夏祭りで「金魚すくい」をしてきました。私が仕事から戻ると、みんなそれぞれ、金魚の入った袋を手に持っています。

私は、「金魚は飼えないから…」と言っていたのですが、やっぱり、娘たちは金魚が可愛くて、どうしても飼いたかったそうです。

仕方なく、と言うか、あわてて、夜中まで店を開けている雑貨屋に走り、水槽やブクブクなどを買ってきました。甘いなぁ…。

あ~かいべべ着た、かわいい金魚~♪ (金魚の昼寝)

そのようなわけで今、うちの玄関の水槽では金魚が泳いでいるのですが、私の細君が、ふっと、不思議そうに問いかけました。

「ねぇ、金魚は寝よらんと?」。

なかなか良い質問です。子供なら褒めてあげるのですが(笑)

「そらぁ、アンタみたいに横になることはないけど、やっぱり金魚も夜中にはじっとして、いわゆる‘眠る’んや。夜にそっと見てみたら?」。

そして、夜がきました。

「水槽をのぞいたバッテン、寝ちょらんよ~」。

「でも、ホラ、石の横や物陰に隠れるようにじっとしてるやろ?あんなふうにして休んでるんや」。

はい、うちの細君、なんと言ったと思いますか?

「でも、みんな、目を開けちょるよ~」。

もしかして、私はトンデモない人と同居しているんではないでしょうか?

「当たり前やないか。どこに瞼を閉じて眠る金魚がいるねん?」。

「それが分からんけん、聞いちょっとたい!」。

「今までおサカナの料理をしていて、瞼で目を閉じたサカナっていたか?」。

「それが、どげんやったか覚えちょらんと。でも言われてみたら、そげんやね。私、ちょっと賢くなったっちゃろか?」。

金魚を飼って、うちの細君は確実に、ひとつお利口になりました。 子供たちにも教えてやらねば…。


◆ メディア合戦、参院選。  平成19年8月3日(金)


参議院選が終わりました。
投票日は、当初、7月22日のはずが29日に延期。
私の地元でもそうでしたが、あっちこっちの方から「29日にはすでに行事が入っていて困る…」という声が聞かれました。期日前投票があるとは言っても、普通のサラリーマンにはなかなか時間が取れません。

それでも期日前投票の数が880万人以上だったというのですから、投票日が延期されたことへの反動・反感も含め、注目度の高い選挙戦ではあったと思います。

こういう業界にいますと議員のセンセイ方と直接お会いすることもありますし、「ここだけの話だけど…」という話もお聞きします。それが政界にありがちな単なるウワサかも知れませんし、マコトの話かも知れません。しかしそのなかには、かなり確信に近く、‘こんなことがおおやけになったらエライことだなぁ’と思うこともしばしばあります。

それらを総じて、結局、選挙もPR合戦だという印象を私は持ちました。

やれ「マドンナ旋風」と連日のように、メディアが煽れば、女性候補者の当選率が上がり、やれ「女刺客」などと言えば、その言葉の斬新さに人々は注目する…。

それはともかくとして、知り合いのある政治学者は、安倍政権10か月のなかで、そのケチの付きはじめは、郵政民営化造反議員の復党からではないかと言われました。

その後、次々に「失言問題」「事務所経費問題」と安倍首相が布陣した閣僚からスキャンダル。そして「年金問題」。立て板に水のごとく、連日のように報じられました。また、これらの問題に対する安倍首相の動きがあまりにも鈍かったのは否定できません。信賞必罰が徹底せず、責任の所在を有耶無耶にすれば組織は弱体化します。そして信賞必罰に重要なのは、賞罰の程度ではなく、それを必ず実行するかどうかです。

事務所経費にしろ、私どものような民間企業ではレシートの一枚から保存しています。
ですから、金銭の流れが不透明な議員を忌み嫌います。新政党をつくっては、政党助成金の交付を受け、潰しては蓄財。そのお金で土地建物を購入し議員個人の名義で管理しているなどの話が本当ならば、もってのほかとも思います。

その観点からは、清廉潔白で何のキズもついていない人物は尊敬に値しますし、我々の国政を預かる政治家は、そうであって欲しいと願います。

ただ、そういった枝葉末節とは別に、私自身は、点検表のような細かいマニフェスト云々よりも、たとえば「所得倍増論」「列島改造論」のように、まず最初の一言でマスタープランの全霊を込めることができる政治家に惹かれます。その中身が大事なのは言うまでもないことですが、要は細かいマニフェストを提示されることによって、かえって本末転倒しているのではないかと思えるのです。

意見の相違はあっても、PR会社や広告代理店に丸投げしたような広告宣伝、メディアによる誘導で政権が決まるような世の中では困る、という部分に関しては皆同じ気持ちでしょう。

与党が惨敗し、民主党が議席を増やしました。この結果に対する専門的な論評は、ほかの人にまかせておきます。

国民は自分たちが選んだ政治家、政党がどれだけの仕事をするのか、しっかり見届けなければなりません。選挙が終わった途端、「三歩、歩けば物を忘れる」などということのないように自戒したいと思います。


◆ 知ることの意味と面白さ。  平成19年7月27日(金)


先週の金曜日(20日)、東京大学大学院教授で政治学者の姜 尚中(カン サンジュン)氏とお会いしました。と言っても、この日、福岡で開催された小さなセミナーに参加し、そのあと、いろいろと懇談したというわけです。姜教授については、テレビ番組での評論や多くの著書でご存じの方も多いでしょう。

一方で、5月には「史上最強のトークバトル」に参加。
                   ※史上最強のトークバトル:http://www.n-p-o.net/index.php

私には、何らの違和感もありません。さまざまな考え方や意見を、真正面から受け止めることが物事の本質を見極めるために不可欠だと思うからです。

これは自然科学でも社会科学でも同じですが、もし互いに見解の相違があれば、それは感情的な好き嫌いによるものなのか、事実に基づくものなのかをはっきりと認識しなければなりません。

さらに付け加えると、自己の物の考え方を形成していくうえで、案外、忘れられがちなのが、修正・修復・補修の機能です。

自説に反する事例が提示されたとき、自説を修正することが必要な場合もありますし、また反駁する際には、対等の立場に立って、事実に基づく証拠や矛盾点をあげて議論することが正しい方法です。にも関わらず、世間では権威や立場を利用して相手を黙らせる、あるいは我田引水とも思える力わざで、ともかく相手を言い負かすことに酔っている人をしばしば見かけます。テレビの討論番組などを見ていてもそう感じます。

私の場合、考え方も意見も違うのに会話が弾む、相手を尊敬できるということもたくさんありますし、またその逆もあります。たとえば、私たちと同じように、アガリクスやサプリメントを扱う同業者は多く存在しますが、なかには「こういう悪質な業者のために…」と思うことがあるのと同じです。

教授とお会いするにあたって、あらかじめ近著書を数冊読んでおきました。学生で言えば、予習みたいなものです。そして当日、姜教授の考え方、理論・推論に納得できない点や疑問点を質問しました。互いに無難な時間を送り、愛想笑いし合うだけなら簡単です。しかし、それは本当の意味で、相手に敬意を払っている態度ではありません。姜教授は、門外漢の私の愚問にも実直に答えてくださいました。

ここでは、諸般の事情でそのやりとりを書くことができないのは残念ですが、大変充実したセミナーと討論であったことを、ご報告しておきたいと思います。

まったく、サプリメントとも健康とも関係のない話で申し訳ありませんが、私ならびに当社の考え方、物事に取り組む姿勢の一面としてご寛恕くだされば幸甚です。


◆ 食品の持つ健康力。  平成19年7月21日(土)


【カレーの成分、アルツハイマー病に効く可能性=米研究】
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-26913620070717
[ワシントン 16日 ロイター] 米研究者が16日、カレーに含まれる成分が、脳の働きを阻害しアルツハイマー病を特徴付けるタンパク質を吸収する免疫細胞を、活性化する可能性があると発表した。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校のミラン・フィアラ博士の研究チームが全米科学アカデミー会報で発表した。

これによると、インドカレーに独特の色を出す黄色い香辛料のターメリックに含まれている化合物が、アルツハイマー病の症状に対抗する特異な反応を誘発するとみられている。

同チームではこれを応用し、その化合物を患者に注入することでアルツハイマーという致命的で不治の脳の病を治療できる可能性を指摘している。

また別の研究では、ターメリックに含まれる抗酸化物質のクルクミンが腫瘍(しゅよう)の形成を妨げることが、実験室レベルとネズミを使った実験で示されている。
                                      (ロイター 2007/7/17より引用)

ここでいう、『ターメリック』とは言わずと知れた『ウコン(秋ウコン)』のことです。

ウコンにアルツハイマー病を予防する可能性があることは、日本でも金沢大学大学院の山田正仁教授(神経内科)と小野賢二郎医師らによって2004年に発表されています。

またほかにもウコンが、「肝臓の働きを助け二日酔いを防ぐ」という研究もありますが、いずれもウコンに含まれるクルクミンとその関連物質の作用だと考えられています。

だからといって、カレーを無茶苦茶食べたり、ウコンを山のように飲めば良いということではありません。ただ、カレーをよく食べるインド系米国人のアルツハイマー病発症率は、そうではない白人系米国人の1/4だという調査結果からも、やはりウコンが、何らかの食効をもたらしていることが示唆されます。

先般、『日本補完代替医療学会 サテライトシンポジウム』でも発表がありましたように、現在、米国の国立健康研究所(NIH)を中心に、有効性があると思われる食品素材について、その科学的根拠、効果的な利用法の検証が進んでいます。

なお当社では、ウコンを配合した製品に、『活性記憶源』『酔いざめセブン』があります。
私たちもこれらの製品が、みなさんの健康づくりに貢献することを願っています。


※秋ウコン(粉末)もお取り扱いしております。
  詳しくはお問い合せ下さい。


◆ 「偽装」 VS 「捏造」。  平成19年7月19日(木)


中国が、『段ボール 肉まん』は捏造(ヤラセ)だと報じました。

こうなっては、もはやどこまでが事実なのか判断のしようがありません。
問題の『段ボール 肉まん』が捏造だとするなら、中国中央電視台だけではなく、京華時報など複数のメディアが後追い報道をし、「10年前から販売されていた」「住民や通勤客が買っていた」という証言があったことも不可解です。

あまりの反響の大きさに「捏造発言自体が事態沈静化を狙ったものではないか」という、うがった見方が出てくるのも当然。

肉まん屋の周囲を飛び回るハエ、犬の糞がついた器具…。
たしかに、段ボールを使っていようといまいと
「この肉まんを食べると下痢や吐き気を誘発するだけでなく、最悪の場合は死に至ることもある」と話す伝染病の研究者 労永楽氏の言葉には、それなりの説得力が感じられます。

しかし、いずれにしろ、先般指摘しました通り、中国は、このことによって多くの人に、「免疫」を与えることには成功しました。

「受領(ずりょう)は倒(たお)るる所に土を掴(つか)め」ということわざがあります。
今回の『段ボール 肉まん』が‘事実’であった場合、もうそれ以下の偽装には疎くなりますし、‘捏造’だとすれば、各国の報道機関は今後、中国からの情報に対し慎重にならざるを得ないでしょう。

中国の今後に目が離せません。


◆ 報道の前後左右。  平成19年7月14日(土)


毎年、「土用の丑」が近づいてくると話題になるのが「中国産ウナギ」

中国産ウナギから抗菌剤が検出されているのは、けっしてこの時期だけではありませんし、違反事例はウナギとも、中国とも限っているわけではありません。

その事を知るには、たとえば以下のサイトも、参考になります。

【厚生労働省:輸入食品監視業務ホームページ】
http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/tp0130-1.html
(8)輸入届出における食品衛生法違反事例(速報)

しかしながら、最近では、ミートホープ社の偽装がかすんでしまうほどのインパクトを与えたのは、やはり中国での『段ボール 肉まん』でしょう。

段ボールと本物の挽肉の割合は6:4で、まだまだ肉の比率を下げるのが、「今後の課題だ」と悪びれずに言う姿には、机やイス以外のものは何でも食べると自負する、
かの国の蘊奥すら感じました。

                                 
※本物とは言っても病死したブタの肉

中国当局としては、高まる一方の国際的不信感を払拭しようと躍起になっているのはよく分かります。もちろん、これは一部の話であって、まっとうな業者がこういうことをしているわけではないので、あらぬ風評がたってはいけません。

ただ、いかんせん、ボンボン育ちになった日本人には刺激が強かったですね。

おっと、つまり、狙い目のひとつはそこです。
心ならず、先ほど「ミートホープ社がかすんでしまうほど」と申しましたが、最初に強烈なニュースを流せば、そのあとの些事はニュースとしての新鮮さがありません。そもそも言論統制の可能な国が、自らの醜態を世界に向けて報道する意図は、なによりもそのパフォーマンスを知らしめることにあると言ってよいでしょう。

このところ、テレビも新聞も中国産食品の問題を取り上げない日はないぐらい、多くの報道がなされ、やや食傷気味ですが、冒頭に書きましたとおり、逆に報道されていないからといって何もないのではありません。

幸い、このページをご覧のみなさんには、私のテリトリーにおける出来事や真相をご説明し、お問い合せに対する回答をすることができます。

「戦う農学博士」の名に恥じないよう、これからも気づいたことやおかしな点、マスコミが報じない情報についても、私の文責において記していきます。どうぞお見逃しなく。


◆ 【補完代替医療のあり方・考え方】  平成19年7月10日(火)


このところ出張や諸般の事情でご無沙汰しておりました。
なるべく更新していきたいと思いますので、時々、チェックしてやってください。
よろしくお願いします。
┌(゚ロ゚)┐ ┌(_ _)┐
さて先般は、7月5日と6日にかけて、東京港区のヤクルトホールおよび金沢大学において開催された『日本補完代替医療学会※1 サテライトシンポジウム』に参加してきました。

※1:日本補完代替医療学会HP http://www.jcam-net.jp/

今回のトピックスは「がんの補完代替医療※2についてです。

※2:代替医療とは具体的には、中国医学(中薬療法、鍼灸、指圧、気功)、インド医学、免疫療法(リンパ球療法など)、薬効食品・健康食品(抗酸化食品群、免疫賦活食品、各種予防・補助食品など)、ハーブ療法、アロマセラピー、ビタミン療法、食事療法、精神・心理療法、温泉療法、酸素療法、等々すべてが代替医療に包含されています。

なかでも、イゼット キャペタノヴィック博士※3の講演は、日本の医療関係者や患者、およびその家族も含めて、傾聴すべきお話でした。

※3:米国国立がん研究所〈NCI〉がん予防部 ラピッドプログラムディレクター。

日本、米国ともに、がん患者が本来の治療以外に、補完代替療法を利用している割合は、4割以上にのぼります。しかし、日本と米国との間には、それをどう捉えるかに根本的な違いがあるのです。

日本は、そういったものを訝しがるだけで、どちらかと言えば「胡散臭いもの」という扱いをしがちです。一方、米国では、それらを国費をかけて積極的に検証しようという動きがあります。

米国で医薬品と言えば、化学成分が明確なものに限られ、日本では保険薬である漢方薬ですら医薬品ではありません。つまり、漢方薬も健康食品の一種に区別されています。しかし、今、その区分に見直しが図られ、化学成分が明らかとなっていなくとも、安全で有効なものは「植物性医薬品」という分類に区分し、積極的に利用していくというのです。

それを産業界や一部の先進的な研究者に委ねようというのではなく、米国議会主導で、国立の研究所、および公的機関で公正中立に行っているのです。年間予算は300億円以上。

そのなかには健康食品はもちろん、漢方、鍼灸、各種の民間療法、アロマセラピー、音楽療法、さらには祈りまでを対象に含み、それらが患者に対して、どのような効をもたらすのか、安全性に問題が無いかを検証しているということです。

講演中、イゼット キャペタノヴィック博士からは何度となく「アガリクス ブラゼイ」という言葉が発せられました。

日本では、悪質な業者や、粗悪品の流布、また厚労省およびマスコミのミスリードによって憂き目に遭ったアガリクス。ところがなんと、米国国立がん研究所による研究では、アガリクスの子実体から抽出された成分は、安全性・がんに対する有効性ともに高く、前述の「植物性医薬品」になる可能性があるということです。

もちろん、だからといってどんなアガリクスでも良いと奨励しているわけではありません。

同日に講演された日本の国立四国がんセンターの住吉義光氏(医学博士)らも、安全性がなにより第一であることを強調されていました。ちなみに住吉博士らの研究班は、2001年から、日本で初めてがん患者を対象に、どんな代替医療を利用しているかを調査されています。

安全性、品質の良さなら、「自画自賛・自惚れ」と言われようと、私は唯一無二の自信があります。いや、そうでなければみなさんにお勧めすることはできません。

アガリクスを栽培するための培地の重金属含量、残留農薬検査からはじまり、各栽培工程の管理、年間365日朝昼晩を問わず適正時期に収穫する体制、収穫後の品質検査…。

中国産アガリクスと私たちのアガリクスは、原料段階で5~10倍以上の価格差があります。問題を起こしたキリン・ウェルフーズ社をはじめ、廉価粗悪原料を用いた製品が、当社製品より遥かに高額で売られるのが現状ですから、「胡散臭く」思う気持ちは、内情を知り尽くしている私などなおさらのことです。

話がそれました。

医療先進国と言われる日本において、がんによる死亡者は32万人を超えています。また別の言い方をすれば、死者3人に1人が、がんによる死亡です。これは「他の傷病による死亡者数が減ったから」だけでは説明がつきません。

私は、アガリクスをはじめ代替療法が、現代の最新医学を凌駕する効果があるとか、末期がんを完治するなどと主張するつもりはありません。しかし、がん患者の4割以上が何らかの代替医療を求めている現実、そしてその患者や家族の心中をうかがえば、米国がそういった代替医療を検証していこうという前向きな姿勢に賛同する立場をとります。

日本では心ない業者とマスコミに翻弄されながら、いみじくも海の向こう、米国でその真価が問われ、高い評価を受けているアガリクス。

複雑な気持ちですが、私たち、そしてみなさんが信じたものに間違いはなかったと、素直に喜びたいと思います。

昨今、2000年以上昔の中国の医学書『黄帝内径(こうていだいけい)』に記された「未病」という言葉が聞かれるようになりました。

未病をただす、すなわち病気になる予兆にある体質を改善することがなにより大切です。

アガリクスをはじめ、私たちが丹誠を込めてお届けする製品がみなさまのご健康に役立つことを心から願っています。


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